感電保護クラス

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感電保護クラス（かんでんほご - ）とは、電気機器の感電に対する保護の分類である。絶縁クラスとも呼ばれる。JIS C 9335-1^[1]（IEC-J60335-1^[2]、IEC 60335-1^[3]）およびJIS C 8105-1^[4]（IEC-J60598-1^[5]、IEC 60598-1^[6]）で規定されている。クラス0、クラス0I、クラスI、クラスII、クラスIII に分類される。

なお、JIS、2項基準、IECには若干の相違がある。詳しくは原規格を参照されたい。以下の記述はJISによる。

[編集] クラス0

感電に対する保護を基礎絶縁だけに依存している機器。基礎絶縁が破損した場合に、可触導電部分となる部分を接地する方法がないもの。機能用接地を持っている場合も有る。定格電圧が150Vを超えない屋内用の機器についてだけ認められる。

日本の家庭用電気器具の多くは、クラス0機器である。

[編集] クラス0I

少なくとも全体に基礎絶縁を使用しており、かつ接地用端子をもっているが、接地線がない電源コードおよび接地極がない差込プラグを使用している機器。接地極のない差込プラグに接地用口出し線を設けたコードセットを使用したものはクラス0I機器とみなされる。

クラスI照明器具には、クラス0Iが含まれる。

日本の電気器具では接地付のものの多くが、クラス0I機器である。

[編集] クラスI

感電に対する保護を基礎絶縁だけに依存しないで、基礎絶縁が破損した場合に、可触導電部が充電部とならないように、それを設備の固定配線の保護用接地線に接続することによって、追加の安全措置を講じている機器。

接地極のない差込プラグに接地用口出し線を設けたコードセットを使用したものはクラス0I機器とみなされる。ただし、クラス0I照明器具という区分はなく、クラスI照明器具と一括される。

日本においても、現在クラスIへの移行が進んでいる。

[編集] クラスII

感電に対する保護を基礎絶縁だけに依存しないで、二重絶縁又は強化絶縁のような追加安全措置が講じられている機器。保護用接地の手段は持っていない。

[編集] クラスIII

感電に対する保護を安全特定低電圧（SELV）^[7]の電源に依存し、安全特定低電圧（SELV）より高い電圧が発生しない機器。

[編集] 脚注

^ JIS C 9335-1:2003 家庭用およびこれに類する電気機器の安全性 - 第1部 : 一般要求事項
^ 電気用品の技術上の基準を定める省令第2項の規定に基づく基準
- 別紙27 - J60335-1（2版-H14）家庭用及びこれに類する電気機器の安全性 - パート1：一般要求事項
- 別紙28 - J60335-1（3版-H14）家庭用及びこれに類する電気機器の安全性 - パート1：一般要求事項
^ IEC 60335-1(2001) Household and similar electrical appliances - Safety - Part 1: General requirements
^ JIS C 8105-1:2005 照明器具 - 第1部 : 安全性要求事項通則
^ 電気用品の技術上の基準を定める省令第2項の規定に基づく基準
- 別紙116 - J60598-1(H14) 照明器具パート1：一般要求事項及び試験
^ IEC 60598-1(2003) Luminaires - Part 1: General requirements and tests
^ 安全特定低電圧は以下の二通りの規定がある
- 線間及び対地電圧が42V以下で、無負荷電圧が50V以下の電圧（JIS C 9335-1:2003）
- 線間及び対地電圧が交流30V（実効値）、直流45Vを超えない電圧（JIS C 8105-1:2005）