摩擦帯電
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摩擦帯電(まさつたいでん)とは、ある物質とそれとは異なる物質を擦り合わせた後、引き離したときに一方から他方へ電荷(多くの場合、電子)が移動する(その結果、互いの間に引力が観測される)現象を指すが、そのことを静電気が発生すると呼ぶ現象である。
古くは、エボナイトと羊皮を擦った後にエボナイトがほこりを吸い寄せたことに気づいたことが摩擦帯電発見の起源と言われる。 幼少の頃にセルロイド製下敷きで頭を擦って、髪の毛を逆立てた記憶を持つ諸兄もいることだろう。
似た現象に金属と合成樹脂を接触させると、合成樹脂が帯電する接触帯電という現象があるが、多くの場合、金属は同電位(接地電位=0V)に保たれることが多いので合成樹脂だけが帯電したように見える。ただし、異種物質が接触した場合、電荷が移動することは普遍的に認められる。その電荷移動の序列を求めたものが帯電列である。