東海旅客鉄道労働組合
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東海旅客鉄道労働組合(とうかいりょかくてつどうろうどうくみあい、英: )は、JR東海の労働組合であり、第一組合である。略称はJR東海ユニオン(JRとうかいゆにおん)。JR連合加盟。日本労働組合総連合会加盟。なお、JR東海労働組合(略称:JR東海労)はJR総連の所属で全くの別組織である。
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[編集] 概要
- 執行委員長 水嶋 敏行
現在、JR東海においては最大規模の労働組織を形成している責任組合。(2006年7月1日現在組合員数15,800 名)
- 本部
東京都港区港南2丁目1-95(JR東海品川ビルB棟3F)
- 名古屋本部
名古屋市中村区名駅1-1-13
- 各地方本部と総支部
*5つの地方本部と3つの総支部から構成される。
- ①新幹線地方本部は新幹線鉄道事業本部エリア
- ②名古屋地方本部は東海鉄道事業本部直轄及び飯田支店エリア
- ③関西地方本部は関西支社エリア
- ④静岡地方本部は静岡支社エリア
- ⑤三重地方本部は三重支店エリア
- ⑥東京総支部は本社東京地区非現業を対象としたエリア
- ⑦名古屋総支部は本社名古屋地区非現業を対象としたエリア
- ⑧病院総支部は名古屋セントラル病院と静岡健診センターを対象としたエリア
をそれぞれ担当・掌握している。
[編集] 綱領
組合組織としての運動の基本スタンスとして、「労働組合主義」を基調とした綱領は下記の通り。
1 私たちは、組合員の利益を第一義とする労働組合主義に基づき、労働条件の維持改善を図り、経済的、社会的地位の向上、福祉の増進に努める
2 私たちは、個人の尊厳を守り、外部の支配介入を許さず、自由と公正、民主主義と社会正義を基本とした自主的で開かれた組織運営により、労働組合の発展に努める
3 私たちは、企業の持つ社会的使命を自覚し、社会への貢献を図り、常に新しい時代に即応した創造的な活動を通して鉄道産業の発展に努める
4 私たちは、理念を同じくする国内外の労働者と連帯し、基本的人権を尊重し、自由、平等で平和な社会の実現に努める
[編集] 歴史
- 1987年2月2日鉄道労連(分割民営化後、JR総連)加盟。会社側と第一次労使共同宣言を結ぶ。
- しかし当時の執行委員長(旧動労系)が、組織独断運営から91年9月頃“JR東海労組を考える会”を結成し分派活動をとって旧動労系を含めた少数人数と共にJR東海労働組合を結成し分裂、そのため当時の副委員長が委員長代行として組織運営の任にあたった。
- 執行委員長は会社側が一方的に労使共同宣言を破ったと主張しそのために新しい組合を結成したとの弁。またそれ以前には運転士が列車の運転に係わる取扱い誤りで、不当に駅等に配転させられたこと及び“戦争反対”と職場で発言した組合員が出向させられたなどといった経緯等もあり、一部組合員から不満が相次ぎ御用組合化されるおそれがあると会社側に不信感を募らせたこと、そして当時副社長であった葛西敬之との間で労使関係のありかたをめぐって軋轢があり、これらのことが誘因となったとの説もある。(当時の執行委員長はJR総連役員を経て、関連団体の日本鉄道福祉事業協会の理事長を勤めていた。)
- JR総連を脱退し、1992年5月18日鉄産総連の統一を含めたJR連合結成発足、加入。
- 1993年3月 旧鉄産総連傘下の東海鉄産労と統一(このときJR東海労と間違われないように、略称をJR東海ユニオンと改める)し、会社側と第二次労使共同宣言(新宣言)を結び、現在に至る。(現在の東海鉄産労は全くの別組織である。また新鉄産労なので仙台の鉄産労とは関係がない。)