松沢哲郎
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
松沢 哲郎(まつざわ てつろう、1950年 - )は愛媛県生まれの動物心理学者・霊長類学者。京都大学霊長類研究所教授。2006年4月より同研究所所長。同研究所で飼育されているアイたちチンパンジーに言葉を教えるプロジェクト(アイ・プロジェクト)などで知られ、現在はアイの子どもアユムとともに、チンパンジーでの世代間の文化伝達などを研究している。ギニアのボッソウ村付近に生息する野生チンパンジーの生態調査も並行して行っている。
目次 |
[編集] 学歴
- 東京都立両国高等学校卒業
- 1974年 京都大学文学部哲学科卒業
- 1976年 京都大学大学院文学研究科修士課程修了
- 1989年 理学博士(京都大学)
[編集] 職歴
- 1976年 京都大学霊長類研究所に採用、現在に到る。
[編集] 受賞
- 1991年 秩父宮記念学術賞
- 1996年 中山賞特別賞
- 1998年 日本心理学会研究奨励賞
- 2001年 ジェーン・グドール賞
- 2004年 中日文化賞
- 2004年 日本神経科学会時実利彦記念賞
- 2004年 紫綬褒章
[編集] 主要著書
- 松沢哲郎 (文)・薮内正幸 (絵) (1985). ことばをおぼえたチンパンジー [絵本]. たくさんのふしぎ傑作集. 東京: 福音館書店.
- 松沢哲郎 (1991). チンパンジーから見た世界. 認知科学選書: Vol. 23. 東京: 東京大学出版会.
- 松沢哲郎 (1995). チンパンジーはちんぱんじん: アイとアフリカのなかまたち. 岩波ジュニア新書: Vol. 258. 東京: 岩波書店.
- 松本元・松沢哲郎 (1997). 脳型コンピュータとチンパンジー学. 徳島: ジャストシステム.
- 松沢哲郎 (2000). チンパンジーの心. 岩波現代文庫: 学術: Vol. 21. 東京: 岩波書店.
- 松沢哲郎・長谷川寿一 (編) (2000). 心の進化: 人間性の起源をもとめて. 東京: 岩波書店.
- 松沢哲郎 (2001). おかあさんになったアイ. 東京: 講談社.
- Matsuzawa, T. (Ed.) (2001). Primate origins of human cognition and behavior. Tokyo: Springer.
- 松沢哲郎 (2002). 進化の隣人チンパンジー. NHK人間講座: 2002年4-5月期. 東京: 日本放送出版協会.
- 松沢哲郎 (2002). アイとアユム: 母と子の700日. 東京: 講談社.
- 松沢哲郎 (2002). 進化の隣人ヒトとチンパンジー. 岩波新書: 新赤版: Vol. 819. 東京: 岩波書店.
- 友永雅己・田中正之・松沢哲郎 (編) (2003). チンパンジーの認知と行動の発達. 京都: 京都大学学術出版会.
- 松沢哲郎 (2005). アイとアユム: チンパンジーの子育てと母子関係. 講談社+アルファ文庫. 東京: 講談社.
- 松沢哲郎 (2006). おかあさんになったアイ: チンパンジーの親子と文化. 講談社学術文庫: Vol. 1789. 東京: 講談社.
- Matsuzawa, T., Tomonaga, M., & Tanaka, M. (Eds.) (2006). Cognitive development in chimpanzees. Tokyo: Springer.