火星のプリンセス
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火星のプリンセス(A Princess of Mars) は、エドガー・ライス・バローズが1917年に発表した冒険小説。SFというよりもヒロイック・ファンタジーに分類される。「火星シリーズ」の第1作。
もともとは1912年にパルプマガジン『オール・ストーリーズ・マガジン』にノーマン・ビーン名義で発表したデビュー作「火星の月の下で」(Under the Moon of Mars)。
日本において東京創元社から本シリーズが出版された時に添えられた武部本一郎の美麗な挿絵は有名である。 「武部画伯の描いたデジャー・ソリスの表紙に惹かれて読んだ」と語るファンは多く、海外でも人気がある。
[編集] あらすじ
南軍の騎兵大尉ジョン・カーターは、ある夜、アリゾナの洞窟から忽然として火星に飛来した。(この原理が明らかにされることはない。)
火星(バルスーム)は発達した科学を背景に、四本腕の緑色人や地球人そっくりの赤色人などの諸人種の火星人が、それぞれに帝国をつくり戦争に明け暮れる戦国時代であった。
緑色人は、緑色の皮膚と4本の腕、2本の足を持ち、突き出た目と二本の牙がある卵型の頭部をしており、卵生である。
赤色人は、外観は地球人にそっくりである。異なる点は、体色が鮮やかな赤色であることと、卵生であることである。
カーターは、地球よりも小さな重力からもたらされる驚異的な身体能力と持ち前の度胸・侠気で、縦横無尽の大活躍をする。
[編集] 主な登場人物
- ジョン・カーター:地球人。バージニア出身の南軍大尉。
- デジャー・ソリス:赤色人。赤色人国家ヘリウムの王女。 絶世の美女。
- タルス・タルカス:緑色人。サーク族の副首領。
- タル・ハジュス:緑色人。サーク族の獰猛な皇帝。
[編集] 参考文献
- 「バルスーム~バロ-ズの火星幻想」(リチャード・Å・ルポフ:著作 厚木淳:翻訳 東京創元社:刊)
カテゴリ: アメリカ合衆国の小説 | SF小説 | ファンタジー小説