牛原千恵
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牛原千恵(うしはら ちえ、1966年6月25日 - )は、昭和期の俳優、子役。
映画監督牛原陽一の娘として東京に生まれる。1979年、今井正監督の『子育てごっこ』の主役に抜擢され、注目を浴びる。1980年、テレビドラマ『優しさごっこ』でも主役を演じ、また人気ドラマ『1年B組新八先生』にも出演し、人気を博した。その後も、今井監督の作品やテレビドラマで脇役として好演していたが、結婚引退した。
常に役柄に徹底してのめりこむ姿勢で名演技を見せ、特に涙を流す姿などは日本演劇史上秀逸の一人であった。その名演技と不思議な存在感に魅せられ、下記の番組でそれぞれ「かくれ」牛原ファンが大勢いたと思われる。日本映画・ドラマの財産として、本当に引退が惜しまれた。どんな役であっても、また演劇でなくてもいいから再び活躍する姿を見たいと思わせる本物の女優である。
[編集] 代表作
[編集] 映画
- 子育てごっこ(1979年):加藤剛・栗原小巻を相手に、それに負けない大きな存在感をもった少女・吏華(りか)を演じた。
- ゆき(1981年)
- ひめゆりの塔(1982年):大物女優たちの中で、ストーリーの中心とも言うべき上原チヨ(=上原文(古手川祐子)の妹役)を演じ、
映画の質を大いに高めた。最後のシーンはこの牛原千恵のアップがモノクロに変わるところで終わっている。
- 川をわたる風(1991年)
[編集] テレビドラマ
- 鉄道公安官(1979年)
- 優しさごっこ(1980年)
- 1年B組新八先生(1980年):「キスの味は何の味?」の回で主役を演じた。見事な演技力は他の生徒たちの群を抜いていた。
- ある少女の死(1981年):「NHKドラマ人間模様」の傑作。腸捻転の誤診で死亡しまう中学1年生「竹内かおる」の役を見事に演じた。
- 山陰殺人事件 :金田賢一との共演、最初のあたりで貴重な水着で滑り台を滑ってくるプールシーンもある。
- 本陣殺人事件(1983年):この作品での鈴子の役は数ある「本陣殺人事件」の中でも最高の鈴子とされている。
- 酔いどれカラオケ女医者
- 化身(1987年)