猫又
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
猫又(ねこまた、猫股とも書く)は、日本の伝説の生物で、年をとった(一説には10歳以上、あるいは40歳以上)飼い猫が変化した妖怪とされる。人語を解し、人語を話す。尾の先が二股に分かれているのが特徴とされるが、先端がさすまた状になっている程度から、根元から2本生えているものまで様々に描かれている。
人を喰い殺して、その人に成り代わることもあるとされ、このシチュエーションは南総里見八犬伝でも登場する。また、雌の猫又はときおり男の夢に現れ、精を奪ってゆくともされる。(夢魔)
黒猫の猫又が一番強力。猫をいじめるとたたられるので、注意。さらにその猫又が修学を積んで、無限に生きられるようになったものを「猫魈(しょう)」という。一説によると猫又の起源は、中国の猫の妖怪で、上記の猫魈のような存在である「仙狸(せんり)」だとされる。
人に呪いをかけるとき、その人をまたいで呪いをかける方法がある。猫がまたいで呪いをかけるから、猫またぎ、略して猫又。猫は女性の暗号にもなっており、女性優位のフェミニズム的な意味での行為。猫が女性的であるとする傾向は多くの文化でみられ、日本でも同様であった。
徒然草第89段には、
- 「奥山に、猫またといふものありて、人を食ふなる」と人の言ひけるに・・・
の有名な話がある。
[編集] 関連事項
カテゴリ: 妖怪 | 日本文化関連のスタブ項目