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獅子(しし)は、将棋の駒の一つ。本将棋にはなく、中将棋・大将棋・天竺大将棋・大大将棋・摩訶大大将棋・泰将棋・大局将棋に存在する。
[編集] 特別ルール
中将棋と大将棋では、獅子は特に強力で重要な駒なので簡単に相討ちしないように特殊なルールが設けられている。中将棋#※3 獅子の特別ルール参照。
天竺大将棋以上の将棋では特別ルールが適用されるかどうかは不明。獅鷹や法性など獅子よりも強い駒が存在するので、特別に獅子を守るルールは必要ないとも考えられる。適用するとしても奮迅の扱いなど不明になる部分が多い。
[編集] 中将棋・大将棋
中将棋では獅と略す。麒麟の成駒。不成。
元の駒 |
動き |
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獅子(しし) |
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■に1目進み、元いたマス目か隣接する□又は■に行ける。行かなくてもよい。
すなわち、1手で王将の動きが2回までできる。
または□まで飛び越えて行く。
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[編集] 天竺大将棋
麒麟の成駒。成ると獅鷹。
元の駒 |
動き |
成駒 |
動き |
獅子(しし) |
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■に1目進み、元いたマス目か隣接する□又は■に行ける。行かなくてもよい。
すなわち、1手で王将の動きが2回までできる。
または□まで飛び越えて行く。
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獅鷹(しおう) |
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獅子の動きに加えて、斜め四方に何マスでも行くことも出来る |
[編集] 大大将棋・摩訶大大将棋・泰将棋・大局将棋
大大将棋・泰将棋・大局将棋では東夷の成駒。成ると奮迅。
元の駒 |
動き |
成駒 |
動き |
獅子(しし) |
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子 |
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■に1目進み、元いたマス目か隣接する□又は■に行ける。行かなくてもよい。
すなわち、1手で王将の動きが2回までできる。
または□まで飛び越えて行く。
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奮迅(ふんじん) |
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獅子の動きに加え、全ての方向に3マスまで動くことも出来る。このとき飛び越えては行けない |
[編集] その他
本将棋の変種として、駒を落とす代わりに玉将が獅子の動きをできるとした獅子王というものがある。
[編集] 関連項目