発掘兵器
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発掘兵器(はっくつへいき)は主にSF文芸評論・考証用語で、作品に登場する架空のメカニックを作中の由来、入手法により分類した場合の細目の一。多くの場合は「超古代文明の遺産」と同義。
発掘兵器はあくまで「フィクションに登場する物」を位置づけて指す用語であり、現実に廃棄・埋蔵処理された近代兵器を掘り起こしたものや、考古学的遺物として発掘された古代の武具をこのように呼ぶことはない。
[編集] 概要
SF活劇の物語においては、(ヒーローとなりえるメカニックや武具などの)重要アイテムを主人公がいかにして入手したか、それはなぜ物語を牽引するだけの活躍をなし得るか、についての理由付けが求められる。発掘兵器は、その両方を同時に説明するもので、多くは以下の要件を満たす。
- 超古代文明、喪失技術の遺産、過去の飛来物として、物語世界の汎用技術とは断絶した技術体系と性能・威力をもつ。
- 「同種技術をもつ敵性の集団」の襲来に対抗するほぼ唯一の手段であり、多くの場合はその偶然の入手により、主人公は日常から非日常の物語に取りこまれる。
- 情報の断絶が存在するため、その使用法の全貌や真価は未解明・未知数であり、物語の進展の中でそれらが徐々に明らかになる。