自由民主主義
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自由民主主義(じゆうみんしゅしゅぎ、英:liberal democracy)は、国民が選出した政治家の権力を法の支配によって制限し、権利の保護と個人及び少数者の自由を強調して、多数者の専制を防ごうとする議会制民主主義の形態。「Liberal democracy」の邦訳としては自由民主制と呼ぶ方が正確であるが、民主主義(democracy)や社会民主主義(social democracy)と同様に自由民主主義と言う呼称の方が一般的である。
[編集] 背景
市民革命後、市民社会を担ったのは資本家(ブルジョワジー)であった。彼らは、絶対主義の反発として自由主義を掲げた。一方で労働者はその階級差に対する不満を膨らませていき、平等を追求し民主主義を求めるようになり、ブルジョワジーの自由主義と対立していった。
それに対し、アレクシス・ド・トクヴィルは自由民主主義を提唱し、自由と平等は両立可能であるとした。
[編集] 党名と自由民主主義
イギリスやドイツの自由民主党は、自由民主主義に立脚する。一方、日本の自由民主党(以下、自民党)やロシア自由民主党は、自由民主主義に立脚しているとは言いがたい。自民党は、左右社会党の統一に危惧を抱いた保守勢力の統一戦線であり、党内には保守主義者、自由主義者の他、国家主義者から中道派に至る広範なイデオロギーが共存していた。ロシア自由民主党は、ソ連崩壊を受けて、領土の回復や反ユダヤ主義を標榜するネオ・ファシスト政党である。このように自由民主党を名乗る政党には、党名とイデオロギー・政策が不一致の場合もある。
[編集] 関連項目
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