若手騎手限定競走
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
若手騎手限定競走(わかてきしゅげんていきょうそう)は、中央競馬の若手騎手に活躍の機会を提供することを目的に実施している競走のことである。
以前は「見習い騎手限定競走」と題して、中央競馬の騎手免許を取得して3年以内で、なおかつ生涯成績100勝以下(地方競馬の成績含む)の騎手に限って開催されるレースを1980年代後半まで実施していたが、一度廃止された。
しかしJRA賞の表彰カテゴリーである「年間最優秀新人騎手賞」(年間30勝以上を挙げたうえ、最多勝利数を獲得した新人騎手に贈呈する)を獲得するジョッキーが近年少ないことや若手騎手の活躍機会が少なくなってきていることなどを背景に、騎手免許取得6年以内で、なおかつ生涯成績100勝以下の騎手を対象にして「若手騎手限定競走」を2004年度から実施されるようになった。
若手騎手限定競走でも見習騎手は減量の特典を利用することが可能である。
若手騎手限定競走は騎乗が若手騎手に限定されている。騎乗予定騎手が事故や落馬負傷などにより騎乗できなくなった場合にも、若手騎手が騎乗変更で騎乗することとなっている。しかし競馬場内に別の若手騎手が誰も居ない場合に限り、若手騎手限定競走でも若手騎手以外の騎手が騎乗することが可能である。
[編集] 参考:JRAの見習い騎手
JRAでの見習い騎手は前述したように騎手免許(中央、地方、外国問わず)を取得してから3年以内で、なおかつ生涯成績100勝以下(平地障害問わず、地方競馬、外国の競馬の成績含む)の騎手が対象となっているが、見習い騎手期間中は重賞を含む特別レース、ハンデキャップレースを除く平地競走、障害競走において、次のような負担重量の減量の恩恵を受けることが出来る。 ただし、最低負担重量(平地競走の場合48キロ、障害の場合3歳馬56キロ、4歳以上57キロ)を下回ることはない。
-
- ▲ 3キロ減(未勝利から30勝以下 2003年度までは20勝以下が対象だった)
- △ 2キロ減(31勝から50勝以下 2003年度までは21勝から30勝以下)
- ☆ 1キロ減(51勝から100勝以下 2003年度までは31勝から100勝以下)
- 内規により勝利数が31に満たない者はGI競走への騎乗が認められない。(GI以外の重賞はデビュー当初から騎乗可能)
- 4年目に突入した時点ですべての騎手は勝利数に関わらず減量が無くなる。また100勝を達成すると翌週の競馬から減量が無くなる(出馬投票済の為、同一週は減量特典を受けたまま騎乗が可能)。