複式学級
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
複式学級(ふくしきがっきゅう)は、過疎地などで小学校の規模があまりにも小さい場合、1学年1クラスでなく、2学年で1クラスにするという編成のことである。1年生を含む場合は、2学年合わせて7人から8人、それ以外だと15人くらいで、複式学級に編成している。
北海道、東北、或いは中国、四国、九州でも山間部や離島などの僻地では、こうした学級編成は少なくない。僻地教育の現場にはかならずといって良いほど、ついて回る学級編成である。さらに規模が小さくなると、3学年合同の複々式学級(ふくふくしきがっきゅう)というのもある。
こうした学級編成は、さまざまな長短をもっている。学習は自主的に自分たちで、といった習慣が身につく。常時、グループ学習をやっているような状態なので、教師次第で、自分たちのペースでの学習ができる。ただし、子ども集団の規模があまりにも小さいので、喧嘩やいじめが生じにくく、幸か不幸か人間関係での葛藤を経験する機会に恵まれない。 またそれを補うために、インターネットを活用している学校も少なくない。それは、僻地の学校が、その欠点を補って、大都市部の大規模校と往々にして、直接の接点をもつといったケースにもなる。ある意味では、教育先端校にもなるチャンスをもつという皮肉でもある。
教育研究のためにも行われており、茨城大学教育学部附属小学校などがその例である。