説得
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『説得』(せっとく、Persuasion)は、ジェーン・オースティンの長編小説。
周りに説得されて婚約を解消した恋人二人が、よりを戻すまでを描いたもの。オースティン最後の小説で、1816年7月18日に完成し、没後の1818年、「ノーサンガー僧院」とともに合本されて刊行。ほかの作品に比べて穏やかな展開で、主人公も派手さこそないが、物語の舞台が移り変わる中で登場人物のしみじみとした情緒が感じられる秀作。
[編集] あらすじ
ケリンチ邸の当主ウォールター・エリオットの次女アンには、貧しいが大志を抱いている海軍士官・ウェントワースという恋人がいた。互いに愛し合っていた二人であったが、アンは周囲の反対にあいウェントワースと別れてしまう。
8年の歳月が流れ、経済状況に悩んでいたエリオット家は、ケリンチ邸を貸すことにした。だがその借主であるクロフト提督の、妻の弟はウェントワースであった。ウェントワースはいまや出世して経済的にも恵まれている。二人は意識しつつも心が通わないでいたが、ウェントワースはアンに手紙を渡し、愛の告白をする。
[編集] 邦訳
- 富田彬訳 - 『説きふせられて』(岩波文庫)
- 阿部知二訳 - 『説きふせられて』(河出書房)
- 近藤いね子訳 - 『説得』(講談社)
- 大島一彦訳 - 『説得』(キネマ旬報社)