離心率
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離心率(りしんりつ)とは、二次曲線の特徴を示す数値のひとつである。実用的には、楕円形がどの程度真円に近いかを表現するための手段として使われることが多い。
[編集] 定義
二次曲線、すなわち楕円(円)、放物線、双曲線はすべて、「ある点Fからの距離と、ある直線dからの距離の比が一定」という性質を持つ。この比が離心率である。
式で表すと、
離心率 = | 点Fからの距離 |
直線dからの距離 |
となる。円の場合だけは直線dが存在しないので離心率は0とする(理由は後述)。
[編集] 離心率と二次曲線の分類
- 離心率=0・・・真円
- 0<離心率<1・・・楕円
- 離心率=1・・・放物線
- 1<離心率・・・双曲線
楕円の場合、
離心率 = | 焦点間の距離 |
長径 |
であることが知られている。このことから、円の離心率は0であるといえ、楕円形が真円に近いほど、離心率は小さな値をとる。