Chararina
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Chararina(キャラリナ)は、プラエセンス株式会社が提供しているデスクトップ常駐型アプリケーションの一つで、デスクトップマスコットと呼ばれるソフトウェアの一種である。
Chararinaの開発はソフトウェア技術者である中西巧が国立舞鶴工業高等専門学校在学中の1993年に構想した仮想人格エージェントを用いたヒューマン・マシン・インターフェースに端を発する。1998年10月、「ペルソナウェア」という名前でフリーソフトとして無償公開された本ソフトは、PC内にキャラクター(仮想人格)を常駐させるというコンセプト、ウィンドウ枠を廃しキャラクター画像を直接デスクトップ上に表示する大胆な画面構成、デフォルトで同梱されたキャラクター「春菜」の愛らしさなどから高い人気を博すようになった。また、キャラクターの開発キットも無償公開され、第三者が独自のキャラクターを制作できることから、ペルソナウェア用のさまざまな独自キャラクターが公開された。
2000年10月のバージョンアップ時に\2,500円の有償公開に切り替え、プラエセンス株式会社よりダウンロード販売されるようになった。その後、ペルソナウェアがバージョン3.00になると同時に、名称をChararinaに変更した。
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[編集] Chararinaの特徴
Chararinaはキャラクターの画像・音声・プログラム部分からなる「(Chararina用)キャラクター」と、それらを駆動するChararina本体から構成される。キャラクターのプログラムは「綾織(あやおり)」というC言語に似た構造を持つ独自の言語で開発され、Chararina本体はコンパイル済み綾織ファイルを実行するための一種のバーチャルマシン環境である。これによりキャラクターの機能がChararina本体があらかじめ用意する機能の範囲に制限される欠点を持つ反面、高いセキュリティを保つことが可能になった。
また、ChararinaのVer.1.50からは第三者がChararinaに新しい機能を付加できるよう、プラグイン機構が追加された。Chararinaに標準で搭載されているメールチェッカ、時計合わせなどの機能はプラグイン形式で実装されている。
[編集] Chararinaの履歴
- 1998年10月
- ペルソナウェアがフリーソフトとして初公開される。Ver.0.92。
- 2000年9月
- プラエセンス株式会社設立。
- 2000年10月
- ペルソナウェア Ver.1.00公開。2,500円の有料ソフトウェアとなり、ダウンロード販売される。
- 2002年7月
- Ver.2.00へのバージョンアップに伴い、名称が「ペルソナウェア2002」に変更された。また課金形態も変更され、ペルソナウェア2002自体は無料に戻り、「春菜」などのプラエセンス社製公式キャラクターが月額固定の有料課金となった。
- 2004年7月
- Ver.3.00へのバージョンアップ。名称が「ペルソナウェア2002」から「Chararina」に変更された。
- 2007年1月
- Ver.3.30へのバージョンアップ。Windows Vista対応など。