H・A・L
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『H・A・L』(はる)とは「はいぱあ・あかでみっく・らぼ(hyper academic labo)」の略で、『まんがサイエンス』で知られるあさりよしとおがパロディ精神を用いて、ワニブックス刊行の「COMIC GUM」にて連載していた科学フィクション漫画である。全2巻。
テーマは『まんがサイエンス』と同様、様々な科学に対する事象を取り扱ったもので、しかも大人向けとだけあって採り上げている題材のレベルは高いのだが、扉に「この作品には一部真実が含まれている場合があります」と書かれているとおり、内容をそのまま鵜呑みにすると痛い目に遭ってしまう。裏を返せば、大半は嘘なのだが、嘘というよりウィット(wit)を用いて別の解釈を採っている傾向がある。その傾向で分けると、物事に対して拡大解釈しすぎているケース、物事に対して根本の理論を曲解してしまっているケース、空想科学世界と現実をごちゃ混ぜにしているケース、嘘であって欲しいのに実はそれが真実だったりするケース、過去の研究や事件を茶化してしまっているケースなどがあり、それをギャグに採り入れてしまうセンスは、作者のもう一つの魅力といえよう。とりわけ、大都市に流れる水道水は全て上流の汚水が流れ込むドブ川の水と言い放ってしまう『水道水のしくみ』、バケツで臨界実験を実践してしまうという『ザ・臨界』は、語られることの多い問題作の代表である。
『まんがサイエンス』のセルフパロディ『がんまサイエンス』にも一脈通じる作品。