I.L
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『I.L』(アイエル)は、漫画雑誌「ビッグコミック」(小学館)にて1969年8月から1970年3月にかけて連載された、手塚治虫の各回読み切りの漫画作品。
[編集] 概要
当初は風俗漫画の予定であったが、結局は大人のためのメルヘンとして構想された。 『I.L』という謎めいたタイトルは、もともと手塚自身がI'll(私はなるであろう)とするつもりだったにもかかわらず、出版社のミスでこのようになり、手塚がヒロインの名前にI.Lを使って難を切り抜けたという。
[編集] あらすじ
実験映画の全盛期に反発する伊万里大作は、やけくそで実験映画のパロディーを作って廃業に追い込まれる。 面白くない気分で街をぶらついているうちに、怪しい家屋に引き寄せられ、その中でアルカード伯爵と名乗る怪人物(実はDraculaのアナグラムで吸血鬼)から、現実社会がもっと神秘的なものとなるように、この世の陰の演出家を勤めてほしい、と強引に言い渡される。 そして姪だという不思議な乙女、I.Lが委ねられる。 I.Lは棺桶にこもって、誰にでも変身することのできる女だった……。