J・H・スチュワード
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J・H・スチュワードは、アメリカの文化人類学者。 北米先住民の研究を通して文化と環境の関係を探求し、文化生態学と呼ばれる研究領域を確立したことで知られる。
当時のアメリカ人類学ではフランツ・ボアズ以来の歴史主義が主流で、法則や理論化への関心は歓迎されない雰囲気があった。スチュワードはこうした風潮に抗して、文化の進化を環境への適応という観点から理論化しようと試み、文化生態学という枠組みを提唱した。 これによると文化は直接環境と相互作用を行う「文化の核」と直接は環境と関係ない「二次的特徴」に分けられる。生業、技術、居住形態などが含まれる文化の核は環境によって強く規定されるため、これに焦点を当てることによって環境と文化の関係および文化進化の過程が明らかにされうると彼は考えたのである。 彼のこのような主張は、生態人類学の誕生のきっかけとなり、現在も広く受け入れられている。