VIOLET UK
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
VIOLET UK(バイオレット ユーケー)は、ミュージシャンであるYOSHIKIのプロジェクト。長らくデビューが待たれており、一旦2005年9月22日にデビューしてアルバムをリリースすることを決定していたが、結局これを延期。未だに正式なデビュー日は決まっていない。
目次 |
[編集] VIOLET UKとは
このプロジェクトは音楽を核にしたものではあるが、いわゆる「ロックバンド」などといった枠にはまったグループ形態を取るものではない。また、音楽のみならずファッションなどの分野においてもプロジェクトが展開されるものであり、必ずしも「VIOLET UK=YOSHIKIの音楽的プロジェクト」ということではなく様々なメディアミックスが展開される、とされている。
現在、具体的なプロジェクト内容が表に出ているのが音楽面である。メンバーは楽曲ごとに流動的になっている。よって、ヴォーカリストだけでも既に複数の外国人女性がいる。
音楽のスタイルにしても、デジタルドラムループとクラシックピアノ・ストリングスの融合や、ノイズギター・テクノ・パンクなど、ありとあらゆるジャンルをミックスさせており、ノンカテゴライズなものが展開される。このスタイルは、X JAPANがロックの枠を超えストリングスなどと絡んだ音楽を展開したものの延長線上と捉えられる。
[編集] プロジェクト名「VIOLET UK」の由来
「VIOLET」
- 「肌の色、人種を超えた」という意味を持つ。イエロー・ブラック・ホワイト・レッドなど色々な肌の、どの人種にも当てはまらない存在が「VIOLET」である、とされる。同時に「怒りの赤と哀しみの青を混ぜた色」という意味合いもある。つまり人種・ジャンルに捕われない、それらを超越したもの、という意味である。
「UK」
- 「Underground Kingdom」の略である。これは「Underground=地下」であり、地下に潜行して行動を起す→反体制的・前衛的・先駆的という意味。また「Kingdom」という言葉は、ここでは「領域」という意味で用いる。「Underground Kingdom」は先駆的領域、つまり今までに無い新しい事をやるといった意味合いが込められている。
[編集] 現在までの経緯
このプロジェクトの構想自体はYOSHIKIが1991年頃から持っていたとされる。当初はYOSHIKIのソロプロジェクトという見方をされていて、1997年のX JAPAN解散後には、それがいつ具体化するかに注目が集まる。しかし1998年、hideの死去でYOSHIKIが精神的にダウンしてしまい、プロジェクト自体が延びに延びてしまう。
しかし、プロジェクトの楽曲製作は常に行われていた様で、アメリカ映画「in god's hands」(1998年、ザルマン・キング監督)にVIOLET UK名義で「sane」を提供している。また、2000年にはセブンイレブン日本法人の企業イメージCMに自ら出演し、CM楽曲にVIOLET UKの楽曲「Blind Dance」「The Other Side」などを使っている。
2002年春に発売されたX JAPANの「THE LAST LIVE VIDEO」では、ラストで韓国・ソウルでのプロモーションの映像と共に「VIOLET UK COMING SOON!」というテロップが入り、 さらには同年の年末に行われた「YOSHIKI Symphonic Concert 2002 featuring VIOLET UK」(東京国際フォーラム)では、ヴォーカルも入ったオーケストラヴァージョンでVIOLET UKの楽曲が数曲披露されている。
その間にもレコーディングは続けられていて、これまでに製作された楽曲は300曲を超えている。
結局、YOSHIKI自身が構想を抱いてから14年もの歳月が過ぎ、ようやく2005年9月22日(=9月22日はX JAPAN解散日)にデビューすることが発表された。ちなみにVIOLET UKのレコーディングにかかった費用はすでに12億円を超えている(2005年6月26日放送・テレビ東京系「ソロモンの王宮」番組中のYOSHIKI自身の発言より)。
しかし、デビュー日となるはずであった9月22日当日、当初計画されていたアルバムのリリースは無く、YOSHIKIは実質的なデビュー延期と取れるコメントを自身のモバイルサイト「YOSHIKI mobile」で発表。また同時に、iTunes Music StoreにVIOLET UK名義の楽曲「SEX & RELIGION」をTEST MIXという形で有料配信した。
結局「始動」はしたが、ファンが期待していた「デビュー(=アルバムリリース)」せずという中途半端な結果となっていて、長年待たされたファンの間でも賛否両論がある。
2006年4月に、米国人気音源公開サイトMyspaceにて、VIOLET UKの音源をYOSHIKI自身が発表した。
2007年夏公開予定の映画「カタコンベ」で、主題歌「Blue Butterfly」をVIOLET UK名義で提供している。ボーカリストはNina Bergman。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- VIOLET UK 一時期公開されていたが、現在は閲覧不能
- YOSHIKIアーティストサイト コロムビアミュージック
- 「SEX & RELIGION」(TEST MIX)+インタビュー・ビデオ iTunes Music Store
YOSHIKIサイト
- YOSHIKI.NET公式サイト
- YOSHIKI mobile公式モバイルサイト