Xabre
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Xabre(セイバー)は、SiS社が開発したビデオチップ(グラフィックアクセラレータ、GPU)、およびそれらの製品シリーズ名である。
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[編集] 概要
Xabreは、SiSによるビデオチップ「SiS 315」の後継製品で、コードネーム SiS 330 シリーズとして開発された。 Xabreという名称は、eXtraordinary, Advanced, Brilliant, Rapture, Enrichmentの5語より一字ずつとり、剣を意味する Saber の音に当てはめたものである。
AGP 8Xバスを他社に先駆けて採用し、バーテックスシェーダー Vertexilzer と、ピクセルシェーダー Pixelizer を搭載することでDirectX 8.1に対応する。 SiSは、AGP 8XならびにDirectX 8へ対応したXabreのデザインを 8X8 と呼んでいる。発売当時、AGP 8Xをサポートするビデオチップは少なく、ちょっとしたアドバンテージであった。 (実際のところ、当時はAGP 8Xに対応するマザーボードも少なく、たとえ対応していても、実際のパフォーマンスがそれほど向上するわけでもない)
また、コンパニオンチップのSiS301を併用すると、デュアルディスプレイ機能の「Double Scene Technology」を利用可能となる。これを使うとセカンド側の出力はVGAだけでなく、S-Video/NTSC/PALの出力も可能となる。実際に、多くのカードがこれを搭載している。
性能・価格的には、ローエンド~メインストリームクラスの製品である。
[編集] 歴史
[編集] 製品
製品名 | 製造プロセス | コアクロック | メモリクロック |
---|---|---|---|
Xabre 600 | 130 nm | 300 MHz | 600 (300×2) MHz |
Xabre 400 | 150 nm | 250 MHz | 500 (250×2) MHz |
Xabre 200 | 150 nm | 200 MHz | 400 (200×2) MHz |
Xabre 80 | 150 nm | 200 MHz | 333 (166×2) MHz |
[編集] デバイスドライバ
Xabreのデバイスドライバ Xminator は、SiSより無償で提供されている。
[編集] 採用製品
Xabreを採用したビデオカードは大手ボードベンダー各社よりリリースされた。特に、Triplex社より販売されたビデオカードは銀色の基板や、三角柱の独特なパッケージングデザインが話題になった。
ECS社からはXabreをオンボード実装したマザーボードが発売された。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- SiS - Discontinue Products (英語)