おろしや国酔夢譚
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
文学 |
ポータル |
各国の文学 記事総覧 |
出版社・文芸雑誌 文学賞 |
作家 |
詩人・小説家 その他作家 |
『おろしや国酔夢譚』(おろしやこくすいむたん)は、井上靖の長編小説。1966年から68年にかけて『文藝春秋』に掲載され、文藝春秋から刊行された。
大黒屋光太夫をはじめとする、漂流した神昌丸の乗組員17人の運命を、日露の漂流史を背景に描き出した歴史小説。1992年に映画化。
この小説が書かれた当時は、まだ光太夫らが帰国後故郷に帰ったことはわかっていなかった。そのため光太夫らは帰国後、幽閉同然に扱われたとなっている。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] あらすじ
天明2年、伊勢を出発し、光太夫ら17人を乗せた神昌丸は、江戸へ向かう途中に嵐にあい、舵を失ってアムチトカ島に漂着した。この島で次々と仲間が死んでいくが、残った9人は流木を集めて船をつくり、カムチャッカ半島のオホーツクへ向かう。だがここで待っていたのは厳しい冬将軍であった。
ヤクーツク、イルクーツクへ向かう間にも仲間は減っていき、ついには光太夫以下、磯吉ら6人になってしまった。帰国願いを出しても届かないことに業を煮やした光太夫は、ラクスマン親子の助けを借りて、一人女帝エカチェリーナ2世に帰国願いを出すために、ロシアの西の端のペテルブルグへ向かった。
[編集] 映画
ロシアの協力のもと、大規模海外ロケを行って、大映製作、東宝配給により1992年に公開された。
- スタッフ
- キャスト
- 緒形拳(大黒屋光太夫)
- 西田敏行(庄蔵)
- 川谷拓三(小市)
- 三谷昇(九右衛門)
- 沖田浩之(新蔵)
- オレグ・ヤンコフスキー(キリル・ラクスマン)
- マリナ・ヴラディ(エカテリーナ2世)
- 江守徹(松平定信)