ねじ式
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ねじ式( - しき)は、つげ義春により1968年月刊『ガロ』6月増刊号「つげ義春特集」に発表された短編漫画。短編の多い作者の作品の中でも特に有名で、彼を代表する作品として作品集の表題作ともなっている。日本漫画に多大な影響を与えた作品である。
目次 |
[編集] 概要

海岸でメメクラゲに左腕を噛まれ静脈を切断された主人公の少年が、死の恐怖に苛まれながら医者を求めて漁村らしき奇怪な街を放浪し、不条理な目に遇いながらも、ついに産婦人科の女医に出会い、「シリツ」(手術)を受け、事なきを得るという話である。つげ義春が見た夢を元に漫画化したものという。タイトルの『ねじ式』は、シリツの際、治療のため女医によって取り付けられた切れた血管と血管を接続するためのネジからきている。女医自身はこの治療法を『○×方式』と呼び、少年に決してそのネジを締めることのないよう、注意する。
作品の舞台となった漁村は主に千葉県鴨川市の太海漁港といわれている。作中で主人公の少年がキツネの面を付けた少年の運転する蒸気機関車によって連れ戻される「もとの村」に描かれた民家の建て込んだ場面の絵にそっくりな場所が、太海漁港のすぐそばに今も見つけることができる。
発表当時、そのシュールな作風と常軌を逸した展開から大いに話題となり、フロイト流の精神分析による評論まで試みられた。
- 作中の「メメクラゲ」は、作者が「××クラゲ」と表記したのを編集者が勘違いして写植したもの。誤植の歴史に名を残している。しかしながら、作者はこの誤植について、当時の編集者に「メメクラゲのほうが作品に合っているような気がするね。」と言っている。
- 発表後、様々な漫画家によってパロディ化されている。代表的なものは長谷邦夫による『バカ式』、赤瀬川原平による『おざ式』、蛭子能収による『さん式』、江口寿史による『わたせの国のねじ式』、部分的なパロディー使用例ではゆうきまさみの『究極超人あ~る』など。またポケットモンスターのメノクラゲは名前がメメクラゲからきている。
- 1989年にツァイトという会社によりパソコンゲーム化された。つげ義春#ゲームを参照の事。
[編集] 映画
[編集] 出演
[編集] スタッフ
- 監督:石井輝男
- 助監督:三木秀則
- 撮影:角井孝博
- 音楽:瀬川憲一
- 録音:曽我薫
- 照明:野口素胖