ふりかけ
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ふりかけとは、主にご飯用の粉末状、粒子状、あるいはそぼろ状の調味料的副食物をさす。食事に際して調理するのではなく、作り置きの常備菜的なものを指すことが多く、商品化された市販品の種類も豊富である。
ご飯にふりかけて食べるのが名前の由来である事から、赤飯などで使う「ゴマ塩」や、梅干しを漬けた後の赤紫蘇を乾燥させて細かくしたゆかりなども、ふりかけの仲間に入る。他にも、ふりかけた後にお茶をかける「お茶漬けの素」や、ふりかけた後ご飯に混ぜ込んで使用する「おにぎりの素」などに、ふりかけとほぼ同じ製法のものがある。
一般的なふりかけの製法は、原料を粉砕し調味料で味付けしたあと完全乾燥し、他の具などを混ぜ合わせフレーク状に仕上げる。ほとんどの商品では、味の中心となる具に海苔とゴマが加えられており、最近では風味が豊かなことからフリーズドライの原料を用いることもある。
また、すべての原料を細かくほぐし、味付けして混ぜ合わせただけのものもあり、これは生ふりかけと呼ばれている。生ふりかけでは、ちりめんじゃこ・ワカメ・昆布・魚のそぼろなど海産物を使用している割合が高い。
ふりかけの起源については、美味滋養を目的として大正時代から昭和初期にかけて数ヶ所で考案されたといわれており、業界団体の全国ふりかけ協会では、熊本県で売り出された「御飯の友」という商品を、ふりかけの元祖として認定している。
[編集] 関連項目
[編集] 文献
- 熊谷真菜、日本ふりかけ懇話会著『ふりかけ 日本の食と思想』学陽書房、2001年4月、ISBN 4313863028
- ふりかけ年表: p247-254