アニメーションにおける女性表現
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アニメーションにおける女性表現は、一般視聴者向けアニメ、もしくは家庭用ゲームにおけるアニメーション技法(2D、3Dを問わず)で表現された女性の性的魅力を強調した表現のこと。なおこの項目では全年齢向け作品内の女性表現を扱うため、文字通りの性表現にあたる成人向けアニメ等は含まない。
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[編集] 概説
テレビで提供されてきた一般視聴者向けアニメにおいて女性表現が頻出したのは1970年代である。丸善石油のCM、小川ローザのオー!モーレツポーズ、永井豪の『ハレンチ学園』などに見られるいわゆる「スカートめくり」の流行を背景にミニスカートから下着が露出する、いわゆる「パンチラ」が流行した。以降、シャワー(入浴)シーン、セミヌード、乳揺れなどが描写された。
実写作品と違い、アニメーションではキャラクターの属性を比較的自由に設定できることから、たとえば目の大きさや体形などの特定の部位や、特定の動作などを特徴的に強調して表現する様々な手法が試され、それらが次第に定着してゆき、近年はそれらの表現手法が日本のアニメーション作品における特徴のひとつになっている。
また、かつて日本では子供向けとして扱われがちであったアニメーション作品の表現の可能性が多様化するにつれファン層が拡大し世代を問わず評価されるようになったこと、そして社会的寛容度の変化などを受けて、一般向け作品においても次第に性的表現が寛容になってゆくこととなる。
[編集] 特徴的な表現とその経過
[編集] 乳揺れ
1970年代より様々な表現手法が試されるようになるが、1980年代になると一般向けOVA作品「トップをねらえ!」が当手法を用いた演出をし、以降様々な一般向け作品に拡がってゆく。(当作品に携わった貞本義行は他にも様々な表現手法を用いているが、詳細は貞本義行#備考を参照。)
[編集] 巨乳キャラクターの氾濫
2000年代に入ると描写や表現の規制が比較的緩い深夜アニメ枠が増加し、当初は主にその枠内で放送されていた、いわゆる「萌えアニメ」が多数制作されるようになる。すると、胸の大きさを強調した女性キャラクターも次々に登場することとなり、中には度を越した巨乳女性キャラクターによる派手なアクションシーンが描かれる等の演出も見られたが、一時期を過ぎるとそのような過度な演出が次第に減少し、こういった設定・演出が必ずしも作品の評価を高めることにつながらなかった事を物語っている。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] 1960年代
[編集] 1970年代
- 『ふしぎなメルモ』:メルモちゃんが大人になった際の身体の変化、パンチラ
- 『マジンガーZ』:弓さやかのパンチラ、セミヌード、シャワーシーン
- 『キューティーハニー』:如月ハニーのパンチラ、変身シーン
- 『勇者ライディーン』:桜野マリのパンチラ、セミヌード、シャワーシーン
- 『超電磁ロボ コン・バトラーV』:南原ちずるのパンチラ、シャワーシーン
- 『超電磁マシーンボルテスV』:岡めぐみのパンチラ、シャワーシーン
- タイムボカンシリーズ:ヤッターマン2号の変身シーン マージョ(以降、相当するキャラ)のズタボロになる衣装
[編集] 1980年代
- 『うる星やつら』ラムのビキニ姿、鬼ごっこでの強奪(最終回では・・・)
- 『DAICON4 オープニングアニメ』(当時日本SF大会会場のみ上映):主人公の女の子の乳揺れ表現
- 『まいっちんぐマチコ先生』(TV):当該記事中で詳説
- 『王立宇宙軍~オネアミスの翼』(映画):リイクニ押し倒し
- 『トップをねらえ!』(OVA):タカヤノリコの乳揺れ、入浴シーン ユングの乳揺れ、入浴シーン
[編集] 1990年代
- 『ふしぎの海のナディア』:ナディアの乳揺れ
- 『龍虎の拳』:キングの脱衣KO
- 『餓狼伝説2』:不知火舞の衣装
- 『ザ・キング・オブ・ファイターズ'94 』:不知火舞の乳揺れ
- 『ソウルエッジ』:タキの乳揺れ
- 『スレイヤーズ (アニメ)』:ナーガの乳揺れ
- 『デッド・オア・アライブ』シリーズ:全女性キャラ
[編集] 2000年代
- スーパーロボット大戦シリーズ(家庭用ゲーム):女性キャラクターのカットインアニメーションでの乳揺れ表現(多数)・・・戦闘シーンでのカットインにおいて、過剰とも言える乳揺れが表現され(原作で乳揺れしていないロリ系キャラ・幼女キャラのお乳をも執拗に揺らしている)、話題となっている。
- 『WXIII 機動警察パトレイバー』:クライマックスでの乳揺れは、観客に衝撃を与えた。乳揺れを語るに当って、外せない作品。
- 『機動戦士ガンダムSEED』:マリュー・ラミアス以下女性キャラの乳揺れ
- 『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』:主要女性キャラは、年齢に関わらずほぼ全員揺らしている。
- 『超重神グラヴィオン』『超重神グラヴィオンZwei』:爆乳のミヅキから微乳のトリアまで、さまさまなタイプの乳揺れを描いた。お色気担当のチュイルはパンチラも連発。
- 『ダイバージェンス・イヴ』:度を越した数の巨乳女性達による派手なアクションシーンが見られた。
- 『グレネーダー』:度を越した大きさの巨乳女性による派手なアクションシーンが見られた。「おっぱいリロード」は有名。