アリシューザ級軽巡洋艦 (2代)
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アリシューザ級軽巡洋艦(—きゅうけいじゅんようかん、Arethusa class Light Cruisers)とはイギリス海軍が建造した軽巡洋艦の艦級。第二次世界大戦前、リアンダー級軽巡洋艦に次いで建造された条約型巡洋艦。
[編集] 概要
ヨーク級重巡洋艦の設計思想を受け継いだリアンダー級であったが、本アリシューザ級も植民地や船団の警戒・護衛任務を目的に建造された軽巡洋艦である。基準排水量5,220トンで6インチ(152mm)連装砲3基、4インチ(102mm)単装砲4基などリアンダー級から6インチ連装砲を1基減らしている分、コンパクトにまとめられた。そのため、ボイラーと燃料搭載量が減らされ、出力と航続距離は落ちてはいるものの速度自体は低下しておらず、リアンダー級とほぼ同等の防御力をもっていた。
1933年から1935年にかけて建造が開始され、1937年までに全艦完成した。元々、イギリス海軍が重巡洋艦よりも軽巡洋艦の建造を重視していたこともあって、イギリスがドイツに宣戦布告した後は続々と竣工する新鋭軽巡洋艦に混ざって枢軸国軍と戦っている。手堅い設定であった本級は本来の植民地警備ではなく、本国イギリスの周辺海域や北海、地中海で艦隊の戦列に加わって戦い、ドイツ海軍潜水艦の攻撃で1941年にガラティア、1944年にペネロピが地中海で撃沈された。防衛と反攻を行うイギリス海軍を支えた本級であったが、第二次世界大戦が終結する1945年でアリシューザは艦齢10年を達しており、終戦に伴い除籍、解体され、オーロラは中華民国に売却された。
[編集] 同型艦
- アリシューザ(HMS Arethusa)
- ガラティア(HMS Galatea)
- ペネロピ(HMS Penelope)
- オーロラ(HMS Aurora)