イケメン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
目次 |
定義
2000年前後に入り普及した若者言葉で、一般的に顔が「格好いい」男性のことである。「イケてる」+「面」または「メンズ」の意味。通常、流行語は時代と共に廃れていくものであるが、多用され続けた結果、定着してしまったという珍しい例。もともとは、ゲイの間での隠語。
また、地顔の良さをさすというよりは、オシャレ度合い(特に髪型)等に起因する表現として使われ、いわゆる「お洒落さん」に相当する言葉として用いられる傾向にある。
類義語
その他にも、様々な「○○メン」が存在する。
- イケメンなのか普通なのは微妙な線の顔立ちのことは「ビミョメン」。
- ごく普通の顔立ちのことは「フツメン」。
- 「イケてない顔」を表す対義語は、組み合わされる侮蔑語の語彙の多さから「キモメン」「ブサメン」「ジミメン」「オタメン」「シケメン」「ダサメン」「ショボメン」「ゴミメン」「ザーメン」など多数存在する。
- また、主にインターネットスラングとして、同音異義語となる「逝け面」(逝って欲しいほどひどい面の意)も使われている。
現状
イケメンと呼ばれる男性は、当然ながらモデル・芸能人(男性アイドル、ビジュアル系バンド、若手アナウンサー)などに多く、多数の女性ファンが存在する。このため、自分の顔が「不細工」「キモい」と考える男性は、イケメンの容姿に対する劣等感から、イケメンが職場や学校において非常に異性にもて、日常生活を優越感とともに謳歌している男性であると判断する傾向にある。
イケメンは非常に女性にモテると考えられがちであるが、「自分にはきっと釣り合わない」「彼女が居るに違いない」などと深い付き合いは敬遠されてしまう場合もある。
容姿の良さは人に強い印象を与える長所であるため、性格的に可愛げや愛嬌のある者の場合、上司、取引先または客にかわいがられ、仕事上大いに役に立つこともあるが、逆にその容姿やファッションセンスの良さが「軽薄」「不真面目」と見なされてしまう者もおり、ビジネス、仕事で損をする場合もある。
言葉自体のニュアンスとしては、元々特別に容姿の良い男性に対して使われる、特殊かつ新鮮な表現であったが、最近では言葉が広く定着し、判断のボーダーラインが下がった傾向にある。 このため、容姿が平均以上で、現代風であれば、安易に「イケメン○○」と表現されるケースがマスメディア等で多くみられる。実際、「イケメン政治家」「イケメン弁護士」などと用いられていても、やや流行に乗ったスタイルをしているというだけで、「イケメン」という程ではないことも多い。 結果として、女性における「美人○○」と同様、「イケメン」という言葉の持つ価値、新鮮さは低下傾向にある。