インピーダンス
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インピーダンスは、圧と量の比を表す単語である。圧と量の積は仕事率である。
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[編集] 電気回路におけるインピーダンス
インピーダンスは、交流回路における電圧と電流の比である。単位としてはオーム(表記は[Ω])が用いられる。計算を簡略化するため複素数表示で表されることが多い。直流回路における電気抵抗とは違い、例えば、高インピーダンスは低インピーダンスよりも抵抗が大きいとは限らない。
[編集] 抵抗によるもの
抵抗成分と呼ぶ。電気抵抗をR、電気抵抗によるインピーダンスをZRとすると次のようになる。
[編集] インダクタンスによるもの
誘導性リアクタンス (reactance) 成分と呼ぶ。インダクタンスをL、インダクタンスによるインピーダンスをZLとすると次のようになる。
[編集] 静電容量によるもの
容量性リアクタンス成分と呼ぶ。静電容量をC、静電容量によるインピーダンスをZCとすると次のようになる。
[編集] RLC直列回路
RLC直列回路において、総合インピーダンスをZ、リアクタンス成分をX、加える電圧の複素数表示をV・実効値をVe、流れる電流の複素数表示をI・実効値をIeとすると次のようになる。
また、電圧からの電流の遅れ位相差φは次式であらわされる。
[編集] その他の分野におけるインピーダンス
音響インピーダンスは、弾性体における弾性波の伝わりにくさのことである。また、同様にして光に対して光インピーダンスということがある。また、流体における流れにくさを表す言葉として用いられることがある。
ヘッドホンやイヤホンなどはこの数値が高ければ高いほど音量が取りにくいとされる。
[編集] 関連項目
- アドミタンス / ジーメンス : 交流における電気伝導
- 交流回路 / 力率 / 実効値 - 平均値
- 直流回路 / オームの法則 :
- 電気抵抗 / 電気伝導
- 電力 - 電圧 - 電流
- インピーダンス整合
- スミスチャート
イミタンス | ||
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Z: インピーダンス | R: 電気抵抗 (レジスタンス) | X: リアクタンス |
Y: アドミタンス | G: コンダクタンス | B: サセプタンス |