オルモック
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オルモック(オルモク、Ormoc、セブアノ語:Dakbayan sa Ormoc)はフィリピン中部、レイテ島西海岸にある都市。レイテ州内に位置する一級市である。市の名前の由来は古いヴィサヤ語で低地を意味するオグモック(ogmok)から。2000年の国勢調査では、人口は154,297人、世帯数は31,542。面積は490.5平方kmでバランガイの数は110。オルモック市はフィリピンで最初の州から独立した市(non-provincial city、independent component city)である。レイテ州内にあるが、レイテ州政府の管轄外である。
港湾や農業・林業のほか、火山が多く、火山を生かした観光や地熱発電も行われている。
1991年11月、オルモック地域は台風セルマ(Tropical Storm Thelma、地元名ウリン Uring)に襲われ、鉄砲水と地すべりで5,000人以上の死者を出した。特にオルモック市に被害が集中している。
[編集] 見所
- レイテ・マウンテン・トレイル(Leyte Mountain Trail)
- トレッキングコース。市内のダナオ湖から始まり、40km先のマハグナオ火山自然公園に至る。
- 熱帯雨林ツアー
- 多くの湖(マハグナオ Mahagnao、マラグスム Malagsum、カスズ・ラン Casudsu-Ran、ダナオ Danao)、ギナバン滝(Guinaban falls)、熱帯雨林、中央アマンディウィン(Amandiwing)山地からの平野やサマール島の眺望が楽しめる。また、華やかな色彩の蝶や珍しいシカ、イノシシ、鳥、蘭、巨大なシダなど豊富な熱帯の植物相や動物相も見所の一つ。
- ダナオ湖
- ダナオ湖(Lake Danao)はバイオリンの形をした3kmの長さの湖で、海抜640mの位置にある。湖には巨大ウナギが住むといわれている。ボートの貸し出しや、湖上レストランもある。
- トンゴハン温泉自然公園
- トンゴハン温泉自然公園(Tongonan Hotsprings National Park)は州全域に電力を供給する地熱発電のもととなる渓谷である。フィリピン最初の地熱発電が行われた場所。
[編集] 文化
オルモックの人々はオルモック人(Ormocanon)と自称する。彼らはレイテ島西部一帯同様、セブアノ語を話す。人々はレイテ島東部よりも、海を挟んだセブ島にかかわりを持つ。
多くのフィリピン人同様、オルモック人も多くはカトリック教徒で、町の守護聖人を祝う祝典を年一度行う(オルモックの場合、聖ペテロとパウロが守護聖人で、6月28日と6月29日が祭典の日)。また年中を通してカトリックにかかわる祭典が行われる。