台風
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台風、颱風(たいふう)は太平洋や南シナ海(赤道以北、東経180度以西100度以東)で発生する熱帯低気圧で、最大風速(10分間平均)が34ノット (17.2m/s) 以上のものを指す。
目次 |
[編集] 名前の由来
日本では、古くは野の草を吹いて分けるところから、野分(のわき,のわけ)といい、枕草子などにその表現を見ることが出来る。その後明治時代頃から颶風(ぐふう)と呼ばれるようになった。1956年の漢字熟語の当用漢字への書き換えが制定されると、颱風と書かれていたのが台風と書かれるようになった。
「台風」の名の由来は諸説あり、主な説に以下のものがある。
- 中国広東省で、激しい風のことを大風(タイフン)といい、その後西洋に伝わり、ギリシャ神話のテュポンの影響でギリシャ式の"typhoon"というつづりで書かれるようになり、東洋に逆輸入され「颱風」となった。
- 中国福建と台湾閩南語、台湾語のほうからやってくる強い風を風篩(風颱、白話字:Hong-thai)と言い、それが日本に輸入された。
- アラビア語で、嵐を意味する「tufan」が東洋に伝わり、「颱風」となった。また、英語では「typhoon」(タイフーン)となった。
- ギリシャ神話に登場する恐ろしく巨大な怪物テュポン(τυφων,Typhon)に由来する「typhoon」から「颱風」となった。
- 沖縄(当時は琉球)でつくられた言葉とする説:久米村の気象学者蔡温の造語であるといわれる。
なお英語の「typhoon」は、古くは「touffon」と綴り、16世紀には文献に登場しているため、中国語の「大風」が由来、とする説は不自然だとし、アラビア語起源、ギリシャ語起源の二つの説が有力である。
[編集] 呼称
台風が東経180度より東(西経)に進んだ場合や、マレー半島以西に進んだ場合は、最大風速が34ノット以上であっても台風とは呼ばない。前者の場合、最大風速(1分間平均)が64ノット以上のものをハリケーン (Hurricane) と呼び、34ノット以上64ノット未満のものをトロピカルストーム (Tropical Storm) と呼ぶ。後者の場合、サイクロン (Cyclone) と呼ぶ。
例えば、台風197013号は西経域で発生し、一瞬東経域に台風が移動したものの、すぐに西経域に去ってしまったために、特に勢力が衰えたわけではないものの、台風ではなくなった。また、台風197229号はマレー半島を抜けてベンガル湾に抜けたことにより台風ではなくなった。
逆に、西経域で発生したものが東経180度以西に進んだ場合は、台風となる。
例えば、2002年に西経域で発生したハリケーン・エーレとハリケーン・フーコは、ともに東経180度より西に進んで、それぞれ台風200217号と台風200224号となった。また2006年にもハリケーン・イオケが東経180度を越えたため、台風200612号になった。この場合、これらの台風につけられる名前は下述するアジア名ではない。
英語のtyphoonと言った場合、地域はほぼ同じであるが規模の定義はより曖昧であり、WMOによる国際分類の定義では、タイフーンと言われるものは日本の台風とは異なる。最大風速(1分間平均)が64ノット以上のものをタイフーンと呼ぶ。
同様の気象現象は世界各地にあり、それぞれの地方により呼び名が違う。国際分類で大西洋北部・太平洋北東部・太平洋北中部では、ハリケーンと呼ぶ。インド洋北部・インド洋南部・太平洋南部では、サイクロンと呼ぶ。オーストラリア付近では、同様の現象をウィリー・ウィリーなどとも呼ぶと解説している書物もあるがこれは誤りで、オーストラリア付近のものもサイクロンである。フィリピンではバギオという。
日本では、古くは野分(のわき)と呼ばれ、源氏物語の巻名にもなっている。また度々台風に見舞われる沖縄のウチナーグチでは「カジフチ(風吹き)」または「テーフー(台風)」と称する。
[編集] 台風の分類
台風の強さによる分類は、以下の通りである。(米軍の合同台風センターでは1分間平均の最大風速、日本では10分間平均の最大風速によって分類する。厳密には例えば米軍の合同台風センターがtyphoonの強度に達したと判断しても、日本では強い台風の強度に達したと判断しない場合も生じる。また、1分間平均風速は10分間平均風速よりも1.2~1.3倍ほど大きく出る傾向にある。)尚、現在日本では台風の航空機観測は行っておらず、台風の位置、中心気圧、最大風速、大きさの数値は台風の衛星画像によって算出している(ドボラック法)。以前は最大風速ではなく中心気圧で強さを分類していた。
最大風速 (m/s) | 最大風速 (knot) | 国際分類 | 日本の分類 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
(旧) | (新) | |||||
< 17.2 | ≤ 33 | Tropical Depression (TD) | 弱い熱帯低気圧 | 熱帯低気圧 | ||
17.2 - 24.5 | 34 - 47 | Tropical Storm (TS) | 台風 | 弱い | 台風 | |
24.6 - 32.6 | 48 - 63 | Severe Tropical Storm (STS) | 並の強さ | |||
32.7 - 43.7 | 64 - 84 | Typhoon (T) | 強い | 強い | ||
43.7 - 54.0 | 85 - 104 | 非常に強い | 非常に強い | |||
≥ 54.0 | ≥ 105 | 猛烈な | 猛烈な |
また、台風の大きさによる分類は、以下の通りである。(風速15m/s以上の強風域の大きさによって分類する。15m/s以上の半径が非対称の場合は、その平均値をとる。)尚、以前は1000ミリバール等圧線の半径で判断していた。
風速15m/s以上の半径 | 大きさの階級 | |
---|---|---|
(旧) | (新) | |
< 200 km | ごく小さい | |
200 - 300 km | 小型(小さい) | |
300 - 500 km | 中型(並の大きさ) | |
500 - 800 km | 大型(大きい) | 大型(大きい) |
≥ 800 km | 超大型(非常に大きい) | 超大型(非常に大きい) |
これらを組み合わせて、かつては「大型で並の強さの台風」というような言い方をしていた。しかし、組み合わせによっては「小型で弱い台風」となる場合もあり、あまり重大な印象を与えず、その危険の大きさを甘く見た人が外に出かけて、風に飛ばされた物が当たってけがをしたり、大雨による洪水に巻き込まれたりなどの被害に遭うことがあるのではないかとの推測がなされた。そこで気象庁は平成12年6月1日から、「弱い」や「並の」といった表現を削除し、上記表の(新)の欄のように表現を改めた。したがって、「小型で【中型で・ごく小さく】弱い【並の強さの】台風」と呼ばれていたものは、単に「台風」、「大型で並の強さの台風」は「大型の台風」と表現されるようになった。
ほとんどの台風は夏から秋にかけて発生する。通常、太平洋高気圧の縁に沿って移動し、日本列島やフィリピン諸島、台湾、朝鮮半島などに大きな被害を与える。
被害という視点で語られることの多い台風も、日本では、梅雨以後夏期の水瓶(各地のダムや山間部の川)への重要な水源にもなることから、来なければそれでいいというものでもない。2005年の台風14号(ナービー)は大きな被害を生んだが、それまで渇水によって貯水率0%となっていた早明浦ダムを、たった一日で一気に100%まで回復させた。
なお、台風を消滅させるために核爆発級のエネルギーをもたらすアイデアはSF小説にはみられるが、現実には不可能である事は論を俟たない。一般的な規模の台風のもつ熱量は1018 J程といわれ、広島型原爆数千個にも及ぶエネルギーである。2005年現在、人類はそれをはるかに上回る量の核兵器を保有しているが、それを実行すれば核の冬を招く事は必至である。
より平穏な方法(化学物質の空中散布など)によって規模の縮小を図る研究も行われているが、台風は上記のような大規模なエネルギー循環や、水源としての機能を担っていることなど影響が極めて多大であり、人為的操作は環境に破局的な事態も招きかねないため、実行されたことはない。
[編集] 中華人民共和国の台風分類
中華人民共和国では「熱帯低気圧の等級に関する国家標準」で熱帯低気圧及び台風を以下のように分類している
分類名 : 地表における最大風速(秒速)
- 超強台風(Super TY): 51.0m以上
- 強台風(STY): 41.5−50.9m
- 台風(TY): 32.7−41.4m
- 強熱帯風暴(STS): 24.5−31.6m
- 熱帯風暴(TS): 17.2−24.4m
- 熱帯低圧(TD): 10.8−17.1m
[編集] 台風の命名
日本では発生した順に1号、2号と名前を付けていく。正式には、西暦年の下2桁と組み合わせて「台風0321号」のように表記する。しかし、4桁の番号では、100年後には過去にすでに番号が付けられている台風と同じ番号が付けられるようになり、番号が重複することになるため(例:2000年の台風1号「台風0001号」と2100年の台風1号「台風0001号」は同じ番号で呼ばれることになる)、「台風200321号」のように西暦年の4桁と発生順2桁の組み合わせの6桁で呼んでいるところもある(本記事においては、6桁表記を使用)。特に災害の大きかったものについては上陸地点などの名前を付けて呼ぶこともある(伊勢湾台風など)。戦後、気象庁によって命名された台風は以下の8つである。
気象庁命名台風 | ||
---|---|---|
気象庁命名 | 正式名称 | 国際名 |
洞爺丸台風 | 台風195415号 | MARIE |
狩野川台風 | 台風195822号 | IDA |
宮古島台風 | 台風195914号 | SARAH |
伊勢湾台風 | 台風195915号 | VERA |
第2室戸台風 | 台風196118号 | NANCY |
第2宮古島台風 | 台風196618号 | CORA |
第3宮古島台風 | 台風196816号 | DELLA |
沖永良部台風 | 台風197709号 | BABE |
米軍、占領下の日本でアメリカ式の女性名が台風に付けられたが、独立回復後元に戻された。
2000年からは米国とアジア各国で構成された台風委員会が台風の国際的な呼称(アジア名)を定め、国外では広く使用されている。(外部リンク参照。)2003年9月韓国南部に大被害をもたらした台風マエミー(Maemi)は有名である。この名前はたまたま北朝鮮の命名で、「マエミー」はセミを意味する朝鮮語(実際の発音は「メミ」)である。また2004年9月日本を襲った台風18号(200418号)はベトナム命名の台風ソングダー(Songda, 川の名)であり、台風19号(200419号)はカンボジア命名の台風サリカー(Sarika)、台風20号(200420号)は中国命名のハイマー(Haima)と順番が決まっている。ただ日本国内では依然として番号による呼び方が一般的である。ただし、2004年10月に各地に甚大な影響を及ぼした台風22号(200422号)、23号(200423号)はニュース番組などの報道機関により、それぞれマーゴン(Ma-on)、トカゲ(Tokage)とアジア名で呼称された。これらの台風については、一般の人々にもアジア名が広く知られるようになった。
アメリカ合衆国ではA、B、C順にあらかじめ用意した男女の名前をつける(カスリーン台風、ジェーン台風など)。日本でも敗戦直後の米軍占領中にはこの命名方法が取られていた。ただし、当時の命名法では女性名のみが使われていたので、日本での台風の命名もすべて女性名であった。この命名法は、性差別につながるなどとして、1979年に男女の名前を交互につける方法に改められた。このリストは[1]などで見ることができる。
大西洋北部などの他海域においては、顕著な影響を与えたものの国際名については、名前リストから削除されて、次回以降から別の国際名が使用される「引退」という慣例がある。例えば、2004年にカリブ海の国々やアメリカ合衆国に顕著な影響を与えたハリケーンIvanは、この年で「引退」し、次回の2010年にはIgorという国際名が使用されることが決まっている。この慣例の目的は、将来、顕著な影響を与えたものと同じ国際名が使用されないことを保証することにより、異なる年の同じ複数の国際名の中からどの年のものか特定しにくくなるという曖昧性を減らすことにある(例えば、大西洋北部において、Arleneという国際名は過去に9回も使用されている。しかし、これらの中に特に顕著な影響を与えたものがないため、現在のところは「引退」扱いとなっていない)。太平洋北西部においても同様に、「引退」が適用されることがある。例えば、1991年に全国に大きな被害を与えた台風199119号の国際名Mireilleは、この年限りで使用中止となり、Melissaという国際名に変更された。この慣例は、2000年に台風の国際名がアジア名に変更されてからも適用されている。例えば、2002年に朝鮮半島に大きな被害を与えた台風200215号の国際名Rusaは、次回はNuriに変更になることが決まっている。また、2003年にRusaと同様に朝鮮半島に大きな被害を与えた台風200314号の国際名Maemiも、次回はMujigaeに変更になることが決まっている。一方、顕著な影響を与えても、この慣例が適用されない場合もある。例えば、1959年の台風195915号(伊勢湾台風)の国際名Veraは、「引退」扱いとならず、以降も何度か使用された。
[編集] 台風の発生メカニズム
台風やハリケーン・サイクロンなどの熱帯低気圧発生の機構については様々な説が唱えられてきた。熱帯の強い日射により海面に生じた上昇気流によるという説、熱帯収束帯(赤道前線)上に発生するという説などが出されたが、どれも不完全であった。
現在では、「偏東風波動説」が多くの支持を集めている。南北両半球の北緯(南緯)30度付近には、赤道で上昇して北上(南下)した空気が上空に滞留して下降し、「亜熱帯高圧帯」が形成される。北太平洋高気圧もその例であるが、これらの高気圧から赤道方向に向けて吹き出した風はコリオリの力を受けて恒常的な東風になる。これが偏東風で、この風の流れの中にうねり(波動)ができると渦度が生じ、熱帯低気圧となるという考えである。なぜ波動が出来るのかはまだはっきりしないが、実際の状況には最もよく合致した説である。
ただし、そうして発生した波動の多くは発達せずにつぶれてしまう。1万メートル以上の上層に高気圧を伴う場合には高気圧の循環による上昇気流の強化により台風に発達すると思われる。また海水の温度が26度以上であることも重要な条件であり、高温の海面から蒸発する水蒸気が放出する潜熱が原動力になっている。
[編集] 台風の発達
台風の発達過程はかなり詳しくわかっている。台風の原動力は凝結に伴って発生する熱である。温暖な空気と寒冷な空気の接触等による有効位置エネルギーが変換された運動エネルギーが発達のエネルギー源になっている温帯低気圧との大きな違いはここにある。
上昇流に伴って空気中の水蒸気は凝結し、熱(潜熱)を放出する。軽くなった空気は上昇をする。すると地上付近では周囲から湿った空気が中心に向かい上昇し、さらに熱を放出しエネルギーを与える。このような条件を満たすときに台風は発達する。このような対流雲の発達の仕方をシスク(CISK、第二種の条件付不安定)という。
なお、台風が北半球で反時計周りの渦を巻くのは、風が中心に向かって進む際にコリオリの力を受けるためである。
2個の台風が1000Km以内にある場合、互いに干渉し合って複雑な経路をたどることがある。これを提唱者の名前をとって藤原の効果と呼ぶ。
また、台風の進行方向右側は、台風自体を押し流す力と中心に向かって吹き込む風とがあいまって風が強まるので「危険半円」と呼ばれる。これに対し、進行方向左側は「可航半円」と呼ばれ、比較的風は弱いとされている。ただし、これには例外もあり、可航半円内であっても暴風が吹くことも間々あるので注意が必要である。
[編集] 日本へのコース
台風が日本本土を襲う経路は様々であり、類型化はむずかしいが、理想台風として、北緯15度付近のマリアナ諸島近海で発生して西寄りに時速20キロメートル程度で進み、次第に北寄りに進路を変えて北緯25度付近、沖縄諸島の東方で転向し、北東に向けて加速しながら日本本土に達するというパターンが考えられる。台風の経路として書籍にもしばしば掲載される型であるが、実際にはこのような典型的な経路を取るものは少なく、まれには南シナ海で発生してそのまま北東進するもの、日本の南東海上から北西進するもの、或いは狩野川台風のように明確な転向点が無く北上するものなどもある。更に、盛夏期で台風を流す上層の気流が弱く方向も定まらないような時期には、複雑な経路をたどる迷走台風も見られる。
日本本土に上陸するのは多くが8月から9月であるが、年間平均上陸数は8月が最も多く、9月がこれに次ぐ。8月は太平洋高気圧が日本付近を覆い、台風が接近しにくい状況ではあるが、8月は台風発生数も最も多く、また高気圧の勢力には強弱の周期があり、弱まって退いた時に台風が日本に接近・上陸することが多い。むろん、西に進んでフィリピン・台湾・中国に上陸したり朝鮮半島方面に進むものも少なくない。7月や10月にも数年に1度程度上陸することがある。最も早い例では1956年4月25日に台風第3号が鹿児島県に上陸したことがあり、最も遅いものとしては、1990年11月30日に台風第28号が紀伊半島に上陸した例がある。
[編集] 台風による被害
日本には、毎年10個前後の台風が接近し、そのうち3個くらいが日本本土に上陸する。2004年には10個の台風が上陸し、上陸の新記録を更新した。
台風が上陸、あるいは接近すると、暴風(強風)、高潮、高波による看板や標識、樹木などの倒壊や、建物の損壊(屋根が飛んだりするなど)のほか、大雨による洪水、浸水や道路、橋などの流出、土砂崩れ、地すべりなどの被害が発生する。また、台風が上陸しなくても、時期によっては秋雨前線や梅雨前線を刺激して大雨をもたらし、これによる被害が発生することも多い(このことを、NHKなどでは「台風+前線=大雨」という式を用いて表すことが多い)。
台風が日本海側を通った時接近時の日本海側や、台風が太平洋側を通った時の離れていく時の太平洋側で、台風によるフェーン現象が発生しやすく(特に前者)乾燥した熱風による火災や急激な気温上昇による雪崩なども起こりやすい。
なお、雨による被害が大きな台風を雨台風、風による被害が大きな台風を風台風と呼ぶが、勢力が強い台風の場合は雨と風の両方で甚大な被害が出ることも多い。
[編集] 記録的な台風
[編集] 明治以前
- 永祚の風:989年9月(永祚元年8月)近畿地方。「夜、天下に大風。皇居の門・高楼・寝殿・回廊及び諸々の役所、建物、塀、庶民の住宅、寺社仏閣まで皆倒れて一軒も立つもの無く、木は抜け山は禿ぐ。又洪水高潮有り、畿内の海岸・河岸・人・畑・家畜・田この為皆没し、死亡損害、天下の大災、古今にならぶる無し、云々」(『扶桑略記』、原文は漢文)
- 弘安の役台風:1281年8月(弘安4年閏7月)西日本。日本に来襲した元・高麗連合軍14万人のうち約10万人溺死。
- シーボルト台風:1828年9月(文政11年8月)西日本。ドイツ人フランツ=フォン=シーボルトが出島で観測した記録がある。又、この台風で難破したオランダ船が後のシーボルト事件の発端となったので、気象学者の根本順吉が「シーボルト台風」と命名した。九州来襲時の中心気圧900hPa、最大風速50m/s、総雨量300mmと推定され(気象学者の高橋浩一郎による)、過去300年間に日本を襲った台風の中で最大のものとされている。有明海で高潮が発生し、佐賀藩だけで死者が1万人弱に達する被害が出た。
[編集] 1900年代
- 1906年10月24日の台風:九州近海でサンゴ採り漁船が多数遭難、死者行方不明630名余り。
[編集] 1910年代
- 1917年10月1日の台風:フィリピン東方から北東に進んで10月1日未明に東京北方を通過した台風で、東京湾に高潮発生、死傷者およそ3000人、全半壊流失家屋6万戸。東京で記録した952.4ヘクトパスカルの最低気圧記録は2007年2月現在も破られていない。
[編集] 1920年代
- 1921年9月26日の台風:本州南方をゆっくり東進していた台風が急に北上し、不意打ちの形で紀伊半島から日本を縦断。そのため警報発令が遅れ、富山県下で漁船の遭難多数。当時の伏木測候所長が世間の糾弾のため自殺した事件で知られる台風。ただし、測候所長の自殺の裏には気象観測施設に関する県と国のいさかいがあったようである。
- 新高台風[にいたかたいふう](1922年8月26日):8月24日関東地方を通過した台風が北上して26日にはカムチャツカ半島付近に達し、その近海にいた日本帝国海軍の巡洋艦新高が沈没した。高緯度であったので、事故発生時には台風は温帯低気圧に変わっていた可能性もある。初めて固有名(ただし非公式)が付いた台風。
[編集] 1930年代
[編集] 1940年代
- 枕崎台風 (194516号)
- 阿久根台風(194520号)
- カスリーン台風 (194709号・KATHLEEN)
- アイオン台風 (194821号・IONE)
- デラ台風(194802号・DELLA)
- ジュディス台風 (194909号・JUDITH)
- キティ台風 (194910号・KITTY)
[編集] 1950年代
- ジェーン台風 (195028号・JANE)
- ルース台風 (195115号・RUTH)
- 台風第13号 (195313号・Tess)
- 洞爺丸台風 (195415号・MARIE)
- 狩野川台風 (195822号・IDA)
- 宮古島台風 (195914号・SARAH)
- 伊勢湾台風 (195915号・VERA)
[編集] 1960年代
[編集] 1970年代
[編集] 1980年代
[編集] 1990年代
[編集] 2000年代
[編集] 台風の統計
- 統計の基準について
[編集] 台風の平年値
- 年間発生数:26.7個
- 年間日本接近数:10.8個
- 年間日本上陸数:2.6個
[編集] 台風の記録
(統計資料がある1951年からの統計。2005年11月26日現在の記録。記録は随時更新中。)
- 年間発生数
年間発生数 | |||||
---|---|---|---|---|---|
発生数が多い年 | 発生数が少ない年 | ||||
順位 | 年 | 発生数 | 順位 | 年 | 発生数 |
1 | 1967年 | 39 | 1 | 1998年 | 16 |
2 | 1994年・1971年 | 36 | 2 | 1969年 | 19 |
4 | 1966年 | 35 | 3 | 2003年・1977年・1975年・ 1973年・1954年・1951年 |
21 |
5 | 1964年 | 34 |
- 年間日本接近数
年間日本接近数 | |||||
---|---|---|---|---|---|
接近数が多い年 | 接近数が少ない年 | ||||
順位 | 年 | 接近数 | 順位 | 年 | 接近数 |
1 | 2004年・1966年・1960年 | 19 | 1 | 1973年 | 4 |
4 | 1955年 | 16 | 2 | 1995年 | 5 |
5 | 2000年・1997年・1994年・ 1965年・1961年・1958年 |
15 | 3 | 1977年 | 6 |
4 | 1983年・1979年 | 7 |
- 年間日本上陸数
年間日本上陸数 | |||||
---|---|---|---|---|---|
上陸数が多い年 | 上陸数が少ない年 | ||||
順位 | 年 | 上陸数 | 順位 | 年 | 上陸数 |
1 | 2004年 | 10 | 1 | 2000年・1986年・1984年 | 0 |
2 | 1993年・1990年 | 6 | 4 | 1995年・1987年・1980年・ 1977年・1973年・1957年 |
1 |
4 | 1989年・1966年・1965年・ 1962年・1954年 |
5 |
- 発生日時
- 発生日時が(一年の中で)早い台風
発生日時が(一年の中で)早い台風 | |||
---|---|---|---|
順位 | 正式名称 | 国際名 | 発生日時 |
1 | 197901号 | ALICE | 1979年1月2日 9時 |
2 | 195501号 | VIOLET | 1955年1月2日 15時 |
3 | 195701号 | - | 1957年1月3日 15時 |
4 | 198501号 | FABIAN | 1985年1月5日 21時 |
5 | 199201号 | AXEL | 1992年1月6日 9時 |
5 | 197201号 | KIT | 1972年1月6日 9時 |
7 | 195801号 | OPHELIA | 1958年1月7日 21時 |
8 | 198801号 | ROY | 1988年1月8日 9時 |
9 | 198701号 | ORCHID | 1987年1月9日 15時 |
10 | 197101号 | SARAH | 1971年1月10日 3時 |
-
- 発生日時が(一年の中で)遅い台風
発生日時が(一年の中で)遅い台風 | |||
---|---|---|---|
順位 | 正式名称 | 国際名 | 発生日時 |
1 | 200023号 | SOULIK | 2000年12月30日 9時 |
2 | 195227号 | HESTER | 1952年12月28日 9時 |
3 | 200126号 | VAMEI | 2001年12月27日 9時 |
4 | 197521号 | - | 1975年12月26日 21時 |
5 | 199523号 | DAN | 1995年12月26日 9時 |
5 | 196635号 | PAMELA | 1966年12月26日 9時 |
7 | 199328号 | NELL | 1993年12月25日 9時 |
8 | 195423号 | - | 1954年12月24日 15時 |
9 | 198831号 | VAL | 1988年12月24日 9時 |
9 | 195923号 | HARRIET | 1959年12月24日 9時 |
- 日本上陸日時
- 上陸日時が(一年の中で)早い台風
上陸日時が(一年の中で)早い台風 | ||||
---|---|---|---|---|
順位 | 正式名称 | 国際名 | 上陸日時 | 上陸地点 |
1 | 195603号 | THELMA | 1956年4月25日 7時30分 | 大隅半島南部 |
2 | 196506号 | AMY | 1965年5月27日 12時 | 房総半島 |
3 | 200304号 | LINFA | 2003年5月31日 6時30分 | 宇和島市付近 |
4 | 195302号 | JUDY | 1953年6月7日 9時 | 八代市付近 |
5 | 200404号 | CONSON | 2004年6月11日 16時 | 室戸市付近 |
6 | 196303号 | ROSE | 1963年6月13日 22時 | 宿毛市付近 |
7 | 199707号 | OPAL | 1997年6月20日 11時30分 | 豊橋市付近 |
8 | 197803号 | POLLY | 1978年6月20日 18時 | 西彼杵半島 |
9 | 200406号 | DIANMU | 2004年6月21日 9時30分 | 室戸市付近 |
10 | 198105号 | JUNE | 1981年6月22日 20時 | 長崎県北部 |
-
- 上陸日時が(一年の中で)遅い台風
上陸日時が(一年の中で)遅い台風 | ||||
---|---|---|---|---|
順位 | 正式名称 | 国際名 | 上陸日時 | 上陸地点 |
1 | 199028号 | PAGE | 1990年11月30日 14時 | 白浜町南 |
2 | 196734号 | DINAH | 1967年10月28日 3時30分 | 愛知県南部 |
3 | 200423号 | TOKAGE | 2004年10月20日 12時 | 土佐清水市付近 |
4 | 195526号 | OPAL | 1955年10月20日 12時 | 田辺市付近 |
5 | 197920号 | TIP | 1979年10月19日 9時30分 | 白浜町付近 |
6 | 199810号 | ZEB | 1998年10月17日 16時30分 | 枕崎市付近 |
7 | 198719号 | KELLY | 1987年10月17日 4時30分 | 室戸市付近 |
8 | 195115号 (ルース台風) |
RUTH | 1951年10月14日 19時 | いちき串木野市(現)付近 |
9 | 196124号 | VIOLET | 1961年10月10日 8時 | 勝浦市付近 |
10 | 200422号 | MA-ON | 2004年10月9日 16時 | 伊豆市付近 |
- 中心気圧
- 海上における中心気圧が低い台風
海上における中心気圧が低い台風 | |||||
---|---|---|---|---|---|
順位 | 正式名称 | 国際名 | 中心気圧 (hPa) |
観測年月日 | 観測地点 |
1 | 197920号 | TIP | 870 | 1979年10月12日 | 沖ノ鳥島南東 |
2 | 197315号 | NORA | 875 | 1973年10月6日 | フィリピン東方 |
3 | 197520号 | JUNE | 876 | 1975年11月19日 | マリアナ近海 |
4 | 198310号 | FORREST | 877 | 1983年9月23日 | 沖ノ鳥島南方 |
4 | 195822号 (狩野川台風) |
IDA | 877 | 1958年9月24日 | 沖ノ鳥島付近 |
6 | 197826号 | RITA | 878 | 1978年10月25日 | フィリピン東方 |
7 | 198422号 | VANESSA | 879 | 1984年10月26日 | フィリピン東方 |
8 | 196604号 | KIT | 880 | 1966年6月26日 | 南大東島南方 |
9 | 197135号 | IRMA | 884 | 1971年11月12日 | フィリピン東方 |
9 | 195909号 | JOAN | 884 | 1959年8月29日 | 宮古島南方 |
-
- 陸上(気象官署)における中心気圧が低い台風
陸上(気象官署)における中心気圧が低い台風 | |||||
---|---|---|---|---|---|
順位 | 正式名称 | 国際名 | 中心気圧 (hPa) |
観測年月日 | 観測地点 |
1 | 197709号 (沖永良部台風) |
BABE | 907.3 | 1977年9月9日 | 沖永良部(鹿児島) |
2 | 195914号 (宮古島台風) |
SARAH | 908.1 | 1959年9月15日 | 宮古島(沖縄) |
3 | 室戸台風 | - | 911.6 | 1934年9月21日 | 室戸岬(高知) |
4 | 200314号 | MAEMI | 912.0 | 2003年9月11日 | 宮古島(沖縄) |
5 | 194516号 (枕崎台風) |
- | 916.3 | 1945年9月17日 | 枕崎(鹿児島) |
6 | 196118号 (第2室戸台風) |
NANCY | 918.0 | 1961年9月15日 | 名瀬(鹿児島) |
7 | 1930年台風 (名称なし) |
- | 922.0 | 1930年8月9日 | 南大東島(沖縄) |
8 | 196314号 | GLORIA | 923.5 | 1963年9月10日 | 石垣島(沖縄) |
9 | 200613号 | SHANSHAN | 923.8 | 2006年9月16日 | 西表島(沖縄) |
10 | 200418号 | SONGDA | 924.4 | 2004年9月5日 | 名護(沖縄) |
-
- 上陸時(直前)の中心気圧が低い台風
上陸時(直前)の中心気圧が低い台風 | |||||
---|---|---|---|---|---|
順位 | 正式名称 | 国際名 | 中心気圧 (hPa) |
上陸日時 | 上陸地点 |
1 | 196118号 (第2室戸台風) |
NANCY | 925 | 1961年9月16日 9時 | 室戸岬西方 |
2 | 195915号 (伊勢湾台風) |
VERA | 929 | 1959年9月26日 18時 | 潮岬西方 |
3 | 199313号 | YANCY | 930 | 1993年9月3日 16時 | 薩摩半島南部 |
4 | 195115号 (ルース台風) |
RUTH | 935 | 1951年10月14日 19時 | 串木野市付近 |
5 | 199119号 | MIREILLE | 940 | 1991年9月27日 16時 | 佐世保市南 |
5 | 197123号 | TRIX | 940 | 1971年8月29日 23時 | 大隅半島 |
5 | 196523号 | SHIRLEY | 940 | 1965年9月10日 8時 | 安芸市付近 |
5 | 196515号 | JEAN | 940 | 1965年8月6日 4時 | 牛深市付近 |
5 | 195522号 | LOUISE | 940 | 1955年9月29日 22時 | 薩摩半島 |
10 | 200418号 | SONGDA | 945 | 2004年9月7日 9時 | 長崎市付近 |
10 | 199019号 | FLO | 945 | 1990年9月19日 20時 | 白浜町南 |
10 | 197009号 | WILDA | 945 | 1970年8月14日 23時 | 長崎市付近 |
10 | 196420号 | WILDA | 945 | 1964年9月24日 17時 | 佐多岬 |
(参考) | 室戸台風 | - | 911.6 | 1934年9月21日 | |
台風194516号 (枕崎台風) |
- | 916.3 | 1945年9月17日 |
- 風速
- 最大風速
最大風速 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
順位 | 正式名称 | 国際名 | 最大 風速 (m/s) |
風向 | 観測年月日 | 観測地点 |
1 | 196523号 | SHIRLEY | 69.8 | 西南西 | 1965年9月10日 | 室戸岬 (高知・気象官署) |
2 | 195115号 (ルース台風) |
RUTH | 69.3 | 南 | 1951年10月14日 | 細島 (宮崎・燈台) |
3 | 195115号 (ルース台風) |
RUTH | 67.1 | 南東 | 1951年10月14日 | 佐田岬 (愛媛・燈台) |
4 | 196118号 (第2室戸台風) |
NANCY | 66.7 | 西南西 | 1961年9月16日 | 室戸岬 (高知・気象官署) |
5 | 195413号 | KATHY | 65.0 | 南南西 | 1954年9月7日 | 都井岬 (宮崎・燈台) |
6 | 195415号 (洞爺丸台風) |
MARIE | 63.3 | 南南西 | 1954年9月27日 | 神威岬 (北海道・燈台) |
7 | 196618号 (第2宮古島台風) |
CORA | 60.8 | 北東 | 1966年9月5日 | 宮古島 (沖縄・気象官署) |
8 | 195415号 (洞爺丸台風) |
MARIE | 58.8 | 西南西 | 1954年9月26日 | 佐多岬 (鹿児島・燈台) |
9 | 197010号 | ANITA | 57.5 | 北西 | 1970年8月21日 | 土佐沖ノ島 (高知・燈台) |
10 | 1930年台風 (名称なし) |
- | 57.0 | 北東 | 1930年8月9日 | 南大東島 (沖縄) |
※測器破損のため推定値 |
-
- 最大瞬間風速
最大瞬間風速 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
順位 | 正式名称 | 国際名 | 最大 瞬間 風速 (m/s) |
風向 | 観測年月日 | 観測地点 |
1 | 196618号 (第2宮古島台風) |
CORA | 85.3 | 北東 | 1966年9月5日 | 宮古島 (沖縄県・気象官署) |
2 | 196118号 (第2室戸台風) |
NANCY | 84.5 | 西南西 | 1961年9月16日 | 室戸岬 (高知県・気象官署) |
3 | 196816号 (第3宮古島台風) |
DELLA | 79.8 | 北東 | 1968年9月22日 | 宮古島 (沖縄県・気象官署) |
4 | 197009号 | WILDA | 78.9 | 東南東 | 1970年8月13日 | 名瀬 (鹿児島県・気象官署) |
5 | 196523号 | SHIRLEY | 77.1 | 西南西 | 1965年9月10日 | 室戸岬 (高知県・気象官署) |
6 | 194516号 (枕崎台風) |
- | 75.5 | 南南東 | 1945年9月17日 | 細島 (宮崎県・燈台) |
7 | 200314号 | MAEMI | 74.1 | 北 | 2003年9月11日 | 宮古島 (沖縄県・気象官署) |
8 | 195612号 | EMMA | 73.6 | 南 | 1956年9月8日 | 那覇 (沖縄県・気象官署) |
9 | 196420号 | WILDA | > 72.3 | 西 | 1964年9月25日 | 宇和島 (愛媛県・気象官署) |
10 | 199413号 | DOUG | 70.2 | 南東 | 1994年8月7日 | 与那国島 (沖縄県・気象官署) |
- 台風の大きさ
- 強風域が大きい台風(直径順)
強風域が大きい台風(直径順) | ||||
---|---|---|---|---|
順位 | 正式名称 | 国際名 | 強風域 直径 (km) |
強風域半径 (km) |
1 | 199713号 | WINNIE | 2400 | 南東 1600、北西 800 |
2 | 199012号 | YANCY | 2250 | 南東 1300、北西 950 |
2 | 198713号 | FREDA | 2250 | 北東 1500、南西 750 |
4 | 199725号 | KEITH | 2200 | 1100 |
5 | 199512号 | OSCAR | 2150 | 南 1200、北 950 |
6 | 199023号 | KYLE | 2050 | 北 1300、南 750 |
6 | 198610号 | SARAH | 2050 | 北東 1300、南西 750 |
8 | 199609号 | HERB | 2000 | 1000 |
9 | 200104号 | UTOR | 1950 | 南 1100、北 850 |
9 | 198124号 | GAY | 1950 | 北東 1100、南西 850 |
- 長寿台風(台風でなかった期間を除く)
長寿台風(台風でなかった期間を除く) | |||||
---|---|---|---|---|---|
順位 | 正式名称 | 国際名 | 台風期間 | 発生日時 | 消滅日時 |
1 | 197207号 | RITA | 19日 | 1972年7月7日 21時 | 1972年7月26日 21時 |
2 | 196722号 | OPAL | 18日6時間 | 1967年8月30日 9時 | 1967年9月17日 15時 |
3 | 198614号 | WAYNE | 17日18時間 | 1986年8月18日 15時 | 1986年9月6日 21時 |
4 | 197209号 | TESS | 15日12時間 | 1972年7月9日 3時 | 1972年7月24日 15時 |
5 | 195120号 | AMY | 14日12時間 | 1951年12月3日 9時 | 1951年12月17日 21時 |
5 | 199431号 | VERNE | 14日12時間 | 1994年10月18日 9時 | 1994年11月1日 21時 |
5 | 199728号 | PAKA | 14日12時間 | 1997年12月8日 3時 | 1997年12月22日 15時 |
8 | 199230号 | GAY | 14日6時間 | 1992年11月16日 3時 | 1992年11月30日 9時 |
9 | 200302号 | KUJIRA | 14日3時間 | 2003年4月11日 9時 | 2003年4月25日 12時 |
10 | 199120号 | NAT | 13日21時間 | 1991年9月16日 15時 | 1991年10月2日 9時 |
[編集] 台風による社会的な影響
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