キッズ・リターン
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キッズ・リターン | |
監督 | 北野武 |
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製作 | 森昌行 柘植靖司 吉田多喜男 |
脚本 | 北野武 |
出演者 | 金子賢 安藤政信 森本レオ 石橋凌 山谷初男 他 |
音楽 | 久石譲 |
撮影 | 柳島克己 |
編集 | 北野武 太田義則 |
配給 | オフィス北野 ユーロスペース |
公開 | 1996年7月27日 |
上映時間 | 108分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
allcinema | |
キネマ旬報DB | |
IMDb | |
目次 |
[編集] 概要
北野武の第六作目となる監督作品。オフィス北野とバンダイビジュアルによる製作。
様々な青年たちが汚い大人の世界に踏み込み、過酷な現実を味わう模様を描いた作品で、主人公二人が校庭で自転車の二人乗りをし、言葉を交わすシーンが印象的である。
本作でデビューした安藤政信の出世作として知られる。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] あらすじ
落ちこぼれの高校生マサルとシンジは、高校が受験ムードになっても悪戯やカツアゲなどをして勝手気ままに過ごしていた。ある日、カツアゲの仕返しに連れて来られたボクサーに一発で悶絶したマサルは、自分もボクシングを始め舎弟のシンジを誘うが、皮肉にもボクサーとしての才能があったのはシンジだった。
ボクシングの才能がないと悟ったマサルはボクシングをやめ、以前にラーメン屋で出会ったヤクザの組長のもとで極道の世界に入り、二人は別々の道を歩むことになる。高校を卒業しプロボクサーとなったシンジは快進撃を続け、マサルは極道の世界で成り上がっていった。
しかし、ジムの先輩ボクサー・ハヤシからボクシング界の悪しき慣習を吹き込まれたシンジは、安易な道を選択するようになり、大事な試合で惨敗。一方、敵対する組から組長を狙撃され、親分に反抗して粋がるマサルもヤクザの制裁を受ける。若さが裏目に出て苦い挫折をした二人は、通っていた高校の校庭でかつてのように自転車の二人乗りをしていた。ペダルを漕ぎながら「マーちゃん、俺たち、もう終わっちゃったのかなあ」と問いかける失意のシンジに、「バカヤロー、まだなんにも始まっちゃいねえよ」とマサルは笑顔で答えるのだった。
[編集] 出演者
- マサル - 金子賢
- シンジ - 安藤政信
- ヤクザの組長 - 石橋凌
- 担任の教師 - 森本レオ
- ジムの会長 - 山谷初男
- ハヤシ - モロ師岡
- ヒロシ - 柏谷享助
- サチコ - 大家由祐子
- サチコの母 - 丘みつ子
- 組の若頭 - 寺島進
- ヤクザの親分 - 下条正巳
- タクシーの客 - 大杉漣
- ヒロシの上司 - 平泉成
- ヤクザの子分 - 津田寛治
- 橋田先生 - 芦川誠
- 漫才コンビ - 北京ゲンジ
- ボクシング練習生 - 水島新太郎
- かつあげされる男 - 宮藤官九郎
[編集] メモ
- 1994年のバイク事故(後述)で死に直面したことが作品の世界観に大きな影響を与えた。事故から生還し、ブランクを経て撮影された復帰作。
- 「ビートたけし」つまり「北野武」本人は出演していない。ビートたけし自身が出演していない作品は『あの夏、いちばん静かな海』と『Dolls』、そして本作の三作品のみ。
[編集] 外部リンク
北野武監督作品 |
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