グッドイヤー
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グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニー(Goodyear Tire and Rubber Company,NYSE:GT)は、アメリカ合衆国のゴム、タイヤメーカー。
同社はフランク・セイバーリングによって1898年に設立された。日・ブリヂストン、仏・ミシュランと並び、世界で最大のタイヤ会社3社の1つであり、世界最大のゴム会社の1つでもある。本社はオハイオ州アクロンに位置する。同社は加硫ゴムの発明者チャールズ・グッドイヤーにちなんでその名が命名されたが、グッドイヤーと同社の直接の関係は無い。
グッドイヤーは同社のロゴを書き込んだ飛行船により世界の至る所で知られている。飛行船は長年同社の航空子会社、グッドイヤー・エアクラフト・カンパニー(第二次世界大戦後にグッドイヤー・エアロスペース・コーポレーションと改名される。)によって整備が行われた。子会社は1987年にジェームズ・ゴールドスミス卿のグリーンメール攻撃(買収した株の高値買い取り要求)による敵対的買収の結果、ローラル・コーポレーションに売却された。
[編集] 歴史
セイバーリングは義理の兄弟から借りた3,500ドルを頭金にして最初のプラントを購入した。グッドイヤー社は1898年8月29日に100,000ドルの資本金で設立された。当初は13人の工員で自転車と馬車のタイヤ、蹄鉄のゴム詰め物、ポーカーチップの製造を行った。
翼の付いた足のロゴマークは1901年にセイバーリングが発案した。初めて登場したのはサタデー・イブニング・ポスト誌の広告であり、セイバーリングは自宅の階段の手すり柱にあったローマ神話のメルクリウス像からロゴを考案した。同年セイバーリングはヘンリー・フォードが自動車レースに参加するに当たり、レース用のタイヤを提示した。
1917年に自社のタイヤの性能証明を行うためオハイオ州アクロンからマサチューセッツ州ボストン市に向けてウィングフット・エクスプレス(the Wingfoot Express)を走らせた。それは24日かけて走破に成功した。1926年にグッドイヤーは世界最大のゴム会社となる。
1986年にジェームズ・ゴールドスミス卿と投資グループが敵対的買収を仕掛け、発行株式の11%を買収したが、翌年には買収攻勢を回避し、グッドイヤーは買収防衛のため子会社の売却と共に工場を閉鎖し大規模なリストラを行った。同年カリフォルニア州からテキサス州に及ぶ「オール・アメリカン」石油パイプラインの完成を発表する。また、子会社のケリー・スプリングフィールド社がメリーランド州に新しい本部の構築を発表した。
グッドイヤーの日本法人、日本グッドイヤー株式会社は1952年に100%出資の子会社として設立された。同社は1999年9月1日に住友ゴム工業株式会社の資本下に入った。そのため国内生産品は住友ゴム工業にて開発から生産まで行われている。
同社はモータースポーツに「イーグル」EAGLE ブランドで製品供給を行っている。F1 には1963年から参戦し、一時は独占供給を行っていた。1998年に撤退するまで通算368勝をあげており、これはタイヤメーカーとしてF1で最多勝記録であり、現在参戦している2位のブリヂストン、ミシュラン(ともに100勝)に対してすら3倍以上の差をつける圧倒的な記録となっている(2006年7月末現在)。ちなみに1965年にグッドイヤーにとっての1勝目を記録したのは日本のホンダであり、1998年の第14戦イタリアグランプリでグッドイヤーにとって最後の1勝を記録したのはフェラーリのミハエル・シューマッハであった。
1971年、人類初の月面着陸を成し遂げたアポロ14号の月面探査車のタイヤはグッドイヤー製だった。
過酷な月面環境に対応するため、シリカ配合のムーンタイヤを開発した。