ケンゾー・インベストメント
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ケンゾー・インベストメント株式会社(旧社名・株式会社プリヴェチューリッヒ証券グループ本社)とは、プリヴェチューリッヒグループの持株会社である。グループで、企業再生や投資を主な事業としている日本企業である。
2006年6月30日に、プリヴェチューリッヒ証券グループ本社から現在のケンゾー・インベストメント株式会社に商号変更している。
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[編集] 概要
成蹊大学法学部卒業後、債券のトレーダーとしてソロモン・スミス・バニー証券など複数の外資系証券会社に勤務していた松村謙三 (実業家)が1997年8月13日にプリヴェチューリッヒ証券を設立し、それを核に現在のグループを形成した。
2003年8月に、投資事業を行う子会社・プリヴェチューリッヒ企業再生グループ株式会社(現・プリヴェ企業投資ホールディングス株式会社)を設立・上場してからは、この会社を中心に投資事業を行っており、プリヴェチューリッヒ企業再生グループ株式会社が実質的にグループの中心となる会社になっている。2006年6月に、同社の株式を所有するプリヴェチューリッヒ証券グループ本社とプリヴェチューリッヒアセット・マネジメントの社名から「プリヴェチューリッヒ」の文言をはずしている。
[編集] 擬似外資系企業
プリヴェチューリッヒと称していた以前は、名前からして外資系のような印象を与えていたが、スイスにあるようなプライベート・バンキング業務を行う証券会社を行うことをイメージして、プライベートのフランス語読み「プリヴェ」とスイスの都市名「チューリッヒ」を組み合わせた名前であり、国内資本で設立された企業である。したがって、チューリッヒ保険とは無関係である。
2006年度において、グループのCI・ブランド戦略として、「プリヴェチューリッヒ」から「プリヴェ」にグループ各社の商号(名称)を順次変更した。
[編集] プリヴェチューリッヒグループ
まず、グループの代表である松村謙三と同氏の資産管理会社であるKENZO CAPITAL, INC.が合計で、ケンゾー・インベストメント株式会社(旧株式会社プリヴェチューリッヒ証券グループ本社)の株式27.65%を保有している。
ケンゾー・インベストメント株式会社は、100%子会社として、プリヴェチューリッヒ証券株式会社とKENZOアセットマネジメント株式会社(旧プリヴェチューリッヒアセット・マネジメント)を保有している。また、上場会社のプリヴェチューリッヒ企業再生グループ株式会社の株式も、ケンゾー・インベストメント株式会社が直接保有16.6%、KENZOアセットマネジメント株式会社を通した間接保有14.5%の合計31.1%を保有している(2006年3月31日現在)。
そして、プリヴェ企業投資ホールディングス株式会社(旧プリヴェチューリッヒ企業再生グループ)が、複数の子会社や投資事業組合を通じて、企業を買収する形をとっている。
- ケンゾー・インベストメント株式会社(旧株式会社プリヴェチューリッヒ証券グループ本社)
- プリヴェチューリッヒ証券株式会社
- KENZOアセットマネジメント株式会社(旧プリヴェチューリッヒアセット・マネジメント)
- プリヴェ企業投資ホールディングス株式会社(旧プリヴェチューリッヒ企業再生グループ)
- 神田通信工業
- ケーエムティ
- プリヴェチューリッヒ企業再生
- 東武運輸プリヴェチューリッヒ(旧東武運輸新潟と旧東武運輸栃木を合併)
- トーハン(商事会社)
- 今市貨物自動車
- 東武運輸プリヴェチューリッヒ(旧東武運輸新潟と旧東武運輸栃木を合併)
- 神田通信工業
[編集] 持株会社概要
ケンゾー・インベストメント株式会社(旧株式会社プリヴェチューリッヒ証券グループ本社)はグループの持株会社であり、上場会社のプリヴェ企業投資ホールディングス株式会社(旧プリヴェチューリッヒ企業再生グループ)の株式を間接保有を含めて議決権で31.1%保有している。
- 商号 ケンゾー・インベストメント株式会社
- 2006年6月30日に、株式会社プリヴェチューリッヒ証券グループ本社から商号変更
- 本社所在地 東京都千代田区霞が関三丁目2番5号 霞が関ビル
- 設立 1997年(平成9年)8月13日
- 事業内容 持株会社
- 代表者 代表取締役社長 高田典晃
- 資本金 16億5677万9333円
- 株主 91名(日本の個人69、日本法人20、外国法人2)
- KENZO CAPITAL, INC.(松村謙三の個人資産管理会社) 15.00%
- 松村謙三 12.65%
[編集] 傘下企業概要
[編集] プリヴェチューリッヒ証券
プリヴェチューリッヒ証券とは、証券取引やM&Aを行う金融業者・投資銀行であったが、2006年10月2日に営業を休止した(グループ内にバーンズ証券が新しく設立されている)。
- 商号 プリヴェチューリッヒ証券株式会社
- 本社所在地 東京都千代田区霞が関三丁目2番5号 霞が関ビル
- 設立 2000年(平成12年)8月22日
- 事業内容 証券業等
- 代表者 代表取締役社長 高田典晃
- 資本金 20億100万円
- 株主 ケンゾー・インベストメント株式会社(旧株式会社プリヴェチューリッヒ証券グループ本社)
[編集] KENZOアセットマネジメント
2003年9月30日にプリヴェチューリッヒ企業再生株式会社(2003年10月1日設立の現在の同名法人とは別)からプリヴェチューリッヒアセット・マネジメントに商号変更。さらに、2006年6月30日には現商号・KENZOアセットマネジメント株式会社に再変更。
- 商号 KENZOアセットマネジメント株式会社
- 2006年6月30日に、プリヴェチューリッヒアセット・マネジメント株式会社から商号変更
- 本社所在地 東京都千代田区霞が関三丁目2番5号 霞が関ビル
- 事業内容 コンサルティング事業・投資事業
- 代表者 代表取締役社長 高田典晃
- 資本金 1億5000万円
- 株主 ケンゾー・インベストメント株式会社(旧株式会社プリヴェチューリッヒ証券グループ本社)100%
[編集] プリヴェ企業投資ホールディングス株式会社
企業再生関連投資事業と上場株式等投資事業を行う会社の持株会社。グループ全体では中間持株会社に当たる。2003年8月29日に東京証券取引所2部に上場。
- 商号 プリヴェ企業投資ホールディングス株式会社
- 2006年10月1日に、プリヴェチューリッヒ企業再生グループ株式会社から商号変更
- 本社所在地 東京都千代田区霞が関三丁目2番5号 霞が関ビル36階
- 設立 2003年(平成15年)8月
- 事業内容 国内外の会社の株式または出資を取得、所有することによる当該会社の事業活動の支配、管理、及びそれに附帯する一切の業務
- 代表者 代表取締役社長CEO 松村謙三
- 資本金 167億6300万円
- 上場 2003年8月29日、東京証券取引所第2部(証券コード:6720)
- 主要株主(2005年11月8日現在)
- 株式会社プリヴェチューリッヒ証券グループ本社(現・ケンゾー・インベストメント株式会社)(16.7%)
- プリヴェチューリッヒアセットマネジメント株式会社(現・KENZOアセットマネジメント株式会社)(15.3%)
- モルガンスタンレー・インターナショナル(7.2%)
- モルガンスタンレー(4.6%)
- ゴールドマン・サックス・インターナショナル(4.1%)
- 日本証券金融(3.3%)
- UBS(3.1%)
- ゴールドマンサックス・ジャパン(2.4%)
- 三井アセット信託銀行(2.0%)
- モルガンスタンレー・ジャパン(0.7%)
- 高橋一穂(0.7%)
- 松村謙三(0.7%)
[編集] プリヴェ企業投資ホールディングスの子会社・関連会社
(社名の頭下げは子会社・孫会社・曾孫会社をあらわす)
- 神田通信工業株式会社
- プリヴェ運輸株式会社(2006年6月1日にPZ運輸株式会社から商号変更)
- 東武運輸プリヴェ株式会社(2006年5月24日に東武運輸プリヴェチューリッヒ株式会社から商号変更)
- プリヴェ企業投資株式会社(2003年10月1日設立の投資・運用を行う100%子会社、旧プリヴェチューリッヒ企業再生株式会社)
- プリヴェモータース2株式会社(2006年6月1日にPZモータース2株式会社から商号変更)
- プリヴェチューリッヒキャピタルマネジメント株式会社
- プリヴェキャピタルファンド1号投資事業組合(2005年9月28日設立、2006年6月1日にプリヴェチューリッヒキャピタルファンド1号投資事業組合から名称変更、2006年10月25日解散)
- 有限会社プリヴェ投資組合(2006年6月1日に有限会社プリヴェチューリッヒ投資組合から商号変更)
- プリヴェキャピタルファンド2号投資事業組合(2005年12月26日設立、2006年6月1日にプリヴェチューリッヒキャピタルファンド2号投資事業組合から名称変更、2006年10月25日解散)
- Privee Japan Activist Fund(プリヴェ経営改革ファンド、2006年10月30日設定)
[編集] 過去に再生目的で子会社化した会社
- (プリヴェチューリッヒ企業投資の子会社)
- PZ16号投資事業組合
- PZモータース株式会社
- 静岡日産自動車株式会社
- PZモータース株式会社
- PZ16号投資事業組合
- (プリヴェモータース2株式会社の子会社)
- PZ5号投資事業組合
- 三河日産自動車株式会社
- PZ5号投資事業組合
[編集] 沿革
- 1997年8月13日 株式会社プリヴェチューリッヒ証券準備会社(現・ケンゾー・インベストメント株式会社)設立。
- 2000年8月22日 株式会社プリヴェチューリッヒ証券設立。
- 2003年5月29日 神田通信工業を富士通から買収。
- 2003年8月29日 プリヴェチューリッヒ企業再生グループ株式会社設立。
- 2003年8月29日 プリヴェチューリッヒ企業再生グループ株式会社が東京証券取引所第2部に上場。
- 2003年9月30日 プリヴェチューリッヒ企業再生がプリヴェチューリッヒアセット・マネジメントに商号変更。
- 2003年10月1日 プリヴェチューリッヒ企業再生グループの子会社・プリヴェチューリッヒ企業再生を設立。
- 2004年4月 静岡日産自動車を子会社化。
- 2004年9月 東武運輸系2社の東武運輸新潟の株式95.5%と東武運輸栃木の株式76.8%をPZ運輸が取得し、東武鉄道から買収。
- 2004年12月 三河日産自動車を子会社化。
- 2005年5月1日 東武運輸新潟と東武運輸栃木が合併し、東武運輸プリヴェチューリッヒに。
- 2005年7月 プリヴェチューリッヒ企業再生グループが京成電鉄の筆頭株主(株式7.01%保有)になる。
- 2005年9月2日 プリヴェチューリッヒキャピタルマネジメントがエース証券の株式30.3%をSBIホールディングスから取得。プリヴェチューリッヒキャピタルファンドを設立。
- 2006年1月 プリヴェチューリッヒ企業再生グループが阪急ホールディングス(現阪急阪神ホールディングス)の株式5.01%を取得。
- 2006年6月30日 株式会社プリヴェチューリッヒ証券グループ本社が、ケンゾー・インベストメント株式会社に商号変更。プリヴェチューリッヒアセット・マネジメント株式会社が、KENZOアセットマネジメント株式会社に商号変更。
- 2006年10月1日 プリヴェチューリッヒ企業再生グループ株式会社がプリヴェ企業投資ホールディングス株式会社に商号変更。