ゲームボーイプレーヤー
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ゲームボーイプレーヤー(GAMEBOY PLAYER)は2003年3月21日に任天堂が発売したゲームキューブ用の周辺機器である。
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[編集] 概要
ゲームキューブの底面に接続し、付属のスタートアップディスクを起動することでゲームボーイアドバンス互換の環境を構築し、同ハードおよびそれまでのゲームボーイシリーズ全般のソフトを動作させることができる。すなわち、スーパーファミコンに対するスーパーゲームボーイと同じようなものである。内部にはゲームボーイアドバンスの基板相当が搭載されており、ゲームキューブがカートリッジの内容を読み出しエミュレーションを行なうものではなくシステム全体がゲームボーイアドバンスとして動作する(参考リンク)。
ハードウェア的には同一の環境を構築できるため動作はするが、動き関係のセンサーを搭載した物や振動機能を持つゲームは不可としている。しかしプレイ出来ないという事はなく、本体を傾けたり回したりすれば一応遊ぶ事は出来る。振動カートリッジに関しては、その振動によりシステム全体が設置場所から落下することにより破損することを理由としている。またプレイやんやアドバンスムービーについても非サポートとしている。
色はゲームキューブ本体と同じ色でリリースされている。なお、底面形状の違いから松下製互換機"Q"においても専用の物が用意されていた。ゲームキューブ底面のハイスピードポートに接続されるものであり、シリアルポートを使用するモデムアダプタやブロードバンドアダプタを取り付けた状態で取り付けることも可能だが、この2つの付け外しを行う際には一度取り外す必要がある。固定は底面のねじで行う。
ゲームの操作には通常のゲームキューブ用のコントローラが使えるほか、GBAケーブルを使用することでゲームボーイアドバンス(およびSP)をコントローラとして使用することもできる。なお、通常のゲームプレイに関して言えばゲームキューブ用コントローラは必要ではないが、メニュー画面を開いたり電源を入れたままカートリッジを交換する際には必要となる(これらの機能を使用するためには、ゲームボーイアドバンスに割り当てられないZボタンの操作を必要とする)。また、一部GBAソフトではゲームボーイプレーヤーに接続したGC用コントローラを振動させる機能がある。なおゲームキューブ本体に接続された全てのゲームキューブ用コントローラおよびゲームボーイアドバンスは対等に扱われるものであり、通信プレイのためにはコントローラとして接続したものと別にゲームボーイプレーヤーの通信端子に通信相手となるハードを接続する必要がある。
一時期、ゲームキューブ本体にゲームボーイプレーヤーを同梱した「エンジョイプラスパック」が発売されており、価格も19800円とゲームキューブの価格(当時)と全く同じだった。そのため、ゲームキューブユーザーの間での普及率は悪くない。
余談だが、スタートアップディスクをディスクドライブに挿入し電源を入れて、ゲームボーイプレーヤーを起動するとディスクの回転が停止する。この状態でスタートアップディスクを取り外しても、電源を切るかリセットするまではゲームボーイプレーヤーを続けて遊ぶことができる。用途は状況により異なるが、主に片付けの時間を削減するのに便利である。
[編集] キー割り当て
ゲームボーイアドバンスおよびSPを使用する場合は本来のハードのキー割り当てがそのまま使用されるが、ゲームキューブ用コントローラで操作する場合はコントローラの形の違いがあり、それを吸収するためにハードの側で対応付けが行われる。なお、この割り当ては2つの中から選択できる。
- 共通の項目
- 左スティック、十字キー : GBAの十字キーに割り当てられる。
- A/B/STARTボタン : GBAの同じボタンに割り当てられる。
- Zボタン : メニューを開く。
- 設定1の項目
- L/Rボタン : GBAの同じボタンに割り当てられる。
- X/Yボタン : GBAのSELECTボタンに割り当てられる。
- 設定1ではゲームボーイアドバンスに近い形となる。
- 設定2の項目
- Cスティック : GBAの十字キーに割り当てられる。
- L/Rボタン : GBAのSELECTボタンに割り当てられる。
- Xボタン : GBAのRボタンに割り当てられる。
- Yボタン : GBAのLボタンに割り当てられる。
- 設定2ではCスティックとその周辺のボタンによる片手でのプレイが可能となる。
[編集] メニュー画面
Zボタンで開くことができるメニュー画面から、以下の設定や機能を使用することができる。
- 枠 : 20種類の枠から1つを選ぶことができる。なお、スーパーゲームボーイ対応ソフトでもスーパーゲームボーイ用の枠は無視される。
- 画面の大きさ : 横幅がテレビ画面いっぱいになるように拡大することができる。なお拡大した際も上下に枠が残る。
- キー設定 : X/Y/L/RボタンとCスティックの割り当てを変更することができる。
- 画質調整 : 輪郭をぼかしたりシャープにしたりすることができる。
- タイマー : 1~60分のタイマーが搭載されている。
- カートリッジ交換 : システムの動作を停止させ、電源を入れたままカートリッジを交換することができる。なお、Z+STARTで直接この機能を使うこともできる。カートリッジを抜くときには正面右側のつまみを使用するが、旧ゲームボーイシリーズのカセットを使用している場合はそのまま手で引き抜くことも可能。
[編集] 外部リンク
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携帯型 | ゲームボーイ/カラー(ソフト) - ゲームボーイアドバンス/SP/ミクロ (ソフト) - ニンテンドーDS/Lite(ソフト) |
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