コッドのセル・オートマトン
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コッドのセル・オートマトン(Codd's cellular automaton)は、1968年、イギリス人計算機科学者エドガー・F・コッドが考案したセル・オートマトン。
[編集] 解説
1940年代、ジョン・フォン・ノイマンは以下のような問題を提示した:
- 自身を複製するのに十分なオートマトンとはどのような論理構成か?
彼は方形グリッドと29の状態を持った Universal Constructor を構築した。コッドはもっと単純な 8 状態だけからなるマシンを発見した。したがってフォン・ノイマンの問題は次のように修正されなければならなくなった:
- 自身を複製するのに「必要十分な」オートマトンとはどのような論理構成か?
コッドのセル・オートマトンは 5 近傍、8 状態のセル・オートマトンである。そのコンセプトは空のフィールド(0)上の経路(1)に基づいている。経路は信号の通る導線であり、4 から 7 の数字で構成され、後ろには 1 個の 0 が置かれて転送の方向を定義している。信号が空のフィールド(0で満たされた空間)に漏れ出すのを防ぐため、経路の周囲は 2 状態の線で被覆されている。このような基本構成はその後の多くのセル・オートマトンでも採用されている。例えば、ワイヤワールドなどがある。
クリストファー・ラングトンは1984年、コッドのセル・オートマトンをさらに単純化したものを考案した。ラングトンのループと呼ばれ、同様に自己複製機能を備えている。
[編集] 参考文献
- E. F. Codd, Cellular Automata (Academic Press, New York, 1968年)
- Christopher G. Langton, Self-Reproduction in Cellular Automata, Physica 10D (1984年)
- J. v. Neumann, The Theory of Self-Reproducing Automata. In Essays on Cellular Automata, A. W. Burks, ed. (Univ. of Illinois 1968年)
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