ゴジュラス
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ゴジュラス (GOJULAS) は、タカラトミー(旧トミー)より発売されているゾイドシリーズのひとつ。またその背景設定に登場する架空の兵器である。ゾイドゴジュラスとも呼ばれる。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
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[編集] 概要
獣脚類をモチーフとしたデザインのゾイド。公称では「恐竜型」とされているが、その直立した姿勢と名前は実在の恐竜よりも特撮映画の怪獣ゴジラのイメージに近い。
1984年にビガザウロ、ゾイドマンモスに次ぐ3番目の大型電動ゾイドとして登場。歩行だけでなく発光ギミックも備えたゴジュラスは、洗練されたデザインと最強の機体というふれこみから高い人気を誇り、当時のゾイドブームの火付け役となった。1986年にはバリエーション機であるゴジュラスMk-IIも登場した。 1999年には新シリーズ第1弾ゾイドとして再発売され、ゴジュラス・ジ・オーガ、ゴジュラスマリナーといったバリエーションも登場した。
ゴジュラスは、きわめて初期に登場したモデルでありながら人気の高さは衰えず、名実ともにシリーズを代表するゾイドといえる。
[編集] 機体解説
ゴジュラス | |
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番号 | RBOZ-003(旧) RZ-001(新) |
所属 | ヘリック共和国 |
分類 | 恐竜型 |
全長 | 26.0m |
全高 | 21.0m |
全幅 | 11.1m |
重量 | 230.0t |
最高速度 | 75km/h |
武装 | ハイパーバイトファング クラッシャークロー×2 70mm2連装ヘビ-マシンガン×2 パノーバー20mm地対空ビーム砲×2 マクサー30mm多用途マシンガン×2 TAZ20mmリニアレーザーガン ARZ20mmビームガン AMD2連装ビーム砲 |
旧シリーズでは1984年4月に発売。新シリーズでは1999年8月28日に若干パーツを変更して発売され、さらに別売りのCP-10ゴジュラスキャノンセットを装着する事でゴジュラスMk-II量産型に相当する機体に換装することができた。
設定上はヘリック共和国軍の巨大ゾイド。単独行動による局地戦を主目的とし、ハイパーバイトファングやクラッシャークローによる格闘戦を得意とする。ゼネバス帝国軍がアイアンコングを開発するまでは無敵のゾイドとして君臨していた。
現在においても格闘戦能力とパワーは最高レベルの機体。
[編集] 劇中の活躍
アニメ『ゾイド -ZOIDS-』では、ロングレンジバスターキャノンを装備したガナー仕様で登場。アバンタイトルでの砲撃シーンでその存在感を見せつけ、本編初登場となる第15話「ZG(ズィージー)発動!」では、搭乗したロブ・ハーマン大尉の不慣れから本来の性能を十分に発揮できなかったにも関わらず、共和国首都目前まで進撃をしていたガイロス帝国軍の混成部隊を単機で撃退する活躍をみせた。
だが、ストーリーの中盤以降はより性能の高いゾイドの強さを印象づけるためのかませ犬めいた扱いが多く、ゾイドバトルストーリー2巻ではトビー・ダンカン少尉操縦のデスザウラーに基地ごと部隊を全滅させられ、アニメでも復活したデスザウラーやレイヴンの駆るジェノブレイカーに一蹴されたりしている。
[編集] 機体バリエーション
以下のバリエーション以外にも、キングゴジュラスやゴジュラスギガといったゴジュラスの名を冠するゾイドが存在し、いずれも最強クラスのゾイドと位置付けられている。
[編集] ゴジュラスMk-II
ゴジュラスMk-II | |
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番号 | RBOZ-003 |
所属 | ヘリック共和国 |
分類 | 恐竜型 |
全長 | 34.6m |
全高 | 21.0m |
全幅 | 14.0m |
重量 | 287.0t(限定型) 265.0t(量産型) |
最高速度 | 70km/h |
武装 | ハイパーバイトファング 4連速射砲 クラッシャークロー×2 ロングレンジバスターキャノン×2 パノーバー20mm対空ビームX2 マクサー30mm砲X2 76mm速射砲×2(量産型) 8連装ミサイルポッド×2(限定型) |
格闘戦主体のゴジュラスに、ロングレンジバスターキャノンや4連速射砲等を追加し火力の充実を図った機体。1986年にゾイド3周年記念として限定発売され、翌年には追加パーツを簡略化しカラーリングを共和国Mk-II部隊仕様にあわせた量産型も販売された。
(注:「II」は、ローマ数字の2である)
[編集] ゴジュラス・ジ・オーガ
ゴジュラス・ジ・オーガ | |
---|---|
所属 | ヘリック共和国 |
分類 | 恐竜型 |
全長 | 34.6m |
全高 | 21.0m |
重量 | 287.0t |
最高速度 | 125km/h |
武装 | ハイパーバイトファング クラッシャークロー×2 ロングレンジバスターキャノン×2 8連装ミサイルポッド×2 パノーバ20mm地対空ビーム砲X2 マクサー30mm多用途マシンガンX2 AZ4連装ショックカノン TRZ20mmリニアレーザーガン ARZ20mmビームガン AMD30mm2連装ビーム砲 |
ゴジュラスにオーガノイドシステムを搭載した機体。商品は旧シリーズのゴジュラスMk-II限定型に相当する。ただでさえ気性の激しく扱いの難しいゴジュラスが誰も扱えないまでの狂暴性を発露したため、自動操縦に切り替えられ運命のパイロット、アーバインが現れるまでパイロット不在の状態が続いていた。通常機の5~10倍の戦闘力とすさまじい再生能力を誇る。パイロットとの精神リンクで動くオーガはダークスパイナーのジャミングウェーブを受け付けず、ダークスパイナーを撃破する事に成功するが、ゴジュラスギガを守り、ジーニアスのステルススティンガーにコアを貫かれ、再起不能となった。
[編集] ゴジュラスマリナー
ゴジュラスマリナー | |
---|---|
所属 | ヘリック共和国 |
分類 | 恐竜型 |
全長 | 26.0m |
全高 | 21.0m |
全幅 | 11.1m |
重量 | 230.0t |
最高速度 | 75km/h |
武装 | ハイパーバイトファング クラッシャークロー×2 ロングレンジバスターキャノン×2 70mm2連装ヘビ-マシンガン×2 パノーバー20mm地対空ビーム砲×2 マクサー30mm多用途マシンガン×2 AZ4連装ショックカノン TAZ20mmリニアレーザーガン ARZ20mm2連装ビームガン AMD2連装ビーム砲 |
Webコミック「妄想戦記」に登場した海戦仕様。コミック中ではゴジュラスにイオンブースターを装備させた17号機とCASを応用した追加装備を施しモサスレッジの様な外観とハンマーヘッドを上回る水中機動性能を手に入れた18号機がゴジュラスギガ輸送の護衛として活躍した。商品は17号機のカラーリングを施したゴジュラスMk-II量産型に相当する。
[編集] ゴジュラスガナー
ゴジュラスにカスタマイズパーツであるCP-10ゴジュラスキャノンセットを装備した機体。旧シリーズのゴジュラスMk-II量産型に相当する。
[編集] デストロイド・ゴジュラス
バトルストーリーに登場したウルトラザウルス・ザ・デストロイヤーの支援用機体。2体が存在し、ウルトラキャノンの反動を抑え、護衛の任務を務めている。背中のバッグパック(一号機にはレーザー砲、二号機には6連装ロケットランチャーを装備)には1200mmウルトラキャノンの砲弾を収納しており、護衛以外でも装填手の役割を担っている。カラーリングはオリーブグリーン。
[編集] ゴジュラスナインバリエーション
ゾイドバトルストーリー1巻に登場。アイアンコングに対抗するために試作された9つの改造ゴジュラスである。そのうち、長距離砲搭載型が採用されてゴジュラスMk-IIとなった。ここではMk-IIを除いた8つのバリエーションを記す。
- バドロイド
- 腕を改造し、ロケットランチャーを持てるようにした改造機。さらに背中にロケットエンジンを装備し、飛行も可能にした。ゾイドと言うより機動戦士ガンダムのモビルスーツに近い姿(実際、情景モデルではガンプラのパーツが使われている)。
- ゴジュラスモンスーン
- 直立姿勢から前傾姿勢に変更してスピードアップをはかりコングの攻撃を避けようとするねらいで作られた改造機。現行のゴジュラスギガに近いイメージ。
- ウォーリアー
- 右腕に巨大な回転ノコギリを装着し、格闘能力を高めた改造機。
- バリアント
- 背中に長射程距離を持つ大型ミサイル2本を装備した改造機。都市攻撃も可能である。
- ドリルダート
- 両腕にドリルミサイルを装備。接近戦でコングの厚い装甲を貫き、動きを止める目的で開発された改造機。
- アルバトロス
- サラマンダーと同等の翼を装備した改造機。急降下からの踏み潰し攻撃を目論んでいた。翼を外せば直ちに地上で戦える。
- バンカー
- コングのミサイル攻撃に耐える目的でゴジュラスに強化装甲を装備させた改造機。
- ベン・ハー
- 脚部を戦車(形状から見て、おそらく田宮模型の5号戦車の車体だと思われる)に改造し、スピード、攻撃力、脚部の防御力アップをねらった改造機。左右に7連装ミサイル砲を装備。その姿はウルトラ怪獣の恐竜戦車のようである。