サイード
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サイード(アラビア語: سعيد)は、アラビア語での男性の名である(アラビア語起源であって他の言語でも用いる)。「幸いなる者」の意。ムスリム(イスラーム教徒)、キリスト教徒ともに用いる。預言者ムハンマドの子孫を意味するサイイドとの混同に注意。イスラーム世界の人名規則については人名#イスラム圏の名前を参照。用例は以下の通り。
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[編集] 用例
[編集] 近代化にともなう創姓による姓
- エドワード・サイード - パレスチナ系アメリカ人の文学研究者。オリエンタリズム論で有名。2003年没。
- クルバン・サイード - ドイツの作家。
- サミーラ・サイード - モロッコ出身の女性歌手。
- サレム・サイード - イエメンのサッカー選手。
- ヌーリー・アッ=サイード - イラク王国の首相。1958年没。
- ハフィズ・サイード - イスラム主義のカシミール分離独立派「ラシュカレ・タイイバ」創設者。
- マヘル・アル・サイード - シリアのサッカーチーム、アル・ワハダの主将。ミッドフィルダー。
- モハメド・ サイード - モルジブ観光省副大臣。(2005年現在)
[編集] 本人の名(イスム)
- サイード (オマーン第2代国王) - サイード朝オマーン第2代国王。在位1783年~1784年。
- サイード (カシュガル=ハン) - 16世紀、カシュガル=ハン家のハン。モグリスタン=ハン家のアフマドの子。
- サイード (バルガシュ・マスカット副知事) - トルキー(オマーン第6代国王)の孫。バルガシュ・マスカット副知事。
- サイード・ジャフリー - インド出身の俳優。
- サイード・シュライビ - モロッコ出身のウード奏者。
- サイード大王 - サイード朝オマーン第5代国王。在位1804年~1856年。
- サイード・パシャ - ムハンマド・アリー朝の第4代君主。在位1854年~1863年。1854年、レセップスにスエズ運河建設を許可する。
- サイード・ビン・スルール - UAE、イギリスの馬の調教師。1966年生まれ。
- サイード・ビン=タイムール - サイード朝オマーン第16代国王。現国王第13代カーブースの父。
- シェイク・サイード・アル=マクトゥーム - ドバイ首長。在位1912年~1958年
[編集] サイードの親(クンヤ)
[編集] サイードの子(ナサブ)
- アフマド・ビン=サイード - アフマド・ビン・サイード・ビン・ムハンマド・ビン・サイード。オマーンのイマーム。サイード朝オマーンの創始者。
- イブン・サイード・マグリビー - 歴史学・地理学者。1213年-1276年
- カーブース・ビン=サイード - サイード朝オマーン第17代(現)国王。第16第国王サイードの息子。
- シェイク・アフマド・ビン・サイード・アル・マクトゥーム - エミレーツグループ会長
- スワイニ・ビン=サイード - サイード朝オマーン第6代国王。サイード大王の息子。
- トルキー・ビン=サイード - サイード朝オマーン第9代国王。サイード大王の息子。
- ハリーファ・サイード・スレイマン - ドバイ首長国儀典長。
- ムハンマド・サイード・アル=サハフ - イラクの政治家。バアス党員
[編集] 尊称の類(ラカブ)
[編集] 王朝名
- サイード朝 - デリー・スルタン王国の王朝。1414年創始―1451年滅亡
- ブーサイード朝 - オマーンのスルタン家。18世紀末には西インド洋における海洋帝国を築き上げた。王家の族称としてアール・サイード: サイード家を用いる。
- アスアド・ビン・ターリク・アール・サイード - オマーン国王代理。(2005年現在)
- スワイニ・ビン・シハーブ・アール・サイード - オマーン国王代理。(2005年現在)
- ファハド・ビン・マフムード・アール・サイード - オマーン閣議担当副首相。(2005年現在)
[編集] 補遺
サイード(アラビア語: صعيد)は、アラビア語で、上エジプトの意味。上述のサイードとは綴りが違う。