ザ・ロック (映画)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ザ・ロック The Rock |
|
監督 | マイケル・ベイ |
---|---|
製作総指揮 | ウィリアム・スチュアート ショーン・コネリー ルイス・A・ストローラー |
製作 | ドン・シンプソン ジェリー・ブラッカイマー |
脚本 | デヴィッド・ウェイスバーグ ダグラス・S・クック マーク・ロスナー |
出演者 | ショーン・コネリー ニコラス・ケイジ エド・ハリス |
音楽 | ニック・グレニー・スミス ハンス・ジマー ハリー・グレッグソン・ウィリアムズ |
撮影 | ジョン・シュワルツマン |
編集 | リチャード・フランシス=ブルース |
公開 | 1996年6月7日 ![]() 1996年9月14日 ![]() |
上映時間 | 135分 |
製作国 | アメリカ |
言語 | 英語 |
制作費 | $75,000,000 |
allcinema | |
IMDb | |
『ザ・ロック』(The Rock) は1996年のアメリカ映画。ジェリー・ブラッカイマー、マイケル・ベイのコンビによるアクション映画。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
アメリカ海兵隊員の英雄が起こしたテロ事件との攻防を描いているが、テロリストの行動は、秘密作戦で戦死した部下がアメリカ政府に不当な扱いを受けたことに対して、遺族への補償と、死んだ戦友の魂に報いるという大義を掲げての戦いであり、私利私欲に走る犯人が敵というよくあるアクション映画とは一線を画す作品となっている。
[編集] あらすじ
アメリカ海兵隊の伝説的英雄、ハメル准将(エド・ハリス)は、政府に強い怒りを感じていた。かつて非合法作戦に従事していた彼の部下たちは、敵に包囲されても救援もなく見殺しにされ、その事実は公表されず、勲章も授与されなければ遺族への補償金も支払われず、埋葬式典すらない。そしてこうした問題に対する自らの訴えにも、下院議会や政府はまったく耳を傾けないのだ。業を煮やした彼は、ついに14人の部下と共に化学兵器VXガスの奪取という反乱行動にでる。そしてザ・ロックと呼ばれるかつての刑務所島、アルカトラズ島に立てこもったうえ、国防総省(ペンタゴン)に主に遺族への補償金として1億ドルを要求。もしこれが受け入れられない場合は、猛毒のVXガスを積んだロケットをサンフランシスコに打ち込むと宣言する。ミサイルを撃ち込まれればサンフランシスコは壊滅する。FBI長官は化学兵器のスペシャリスト・スタンリー・グッドスピード(ニコラス・ケイジ)に、特殊部隊へ同行して島に潜入し、毒ガスを処理するよう命じる。しかし、ザ・ロックに潜入するためには、アルカトラズ島から唯一脱獄できた男にして、現在は刑務所に監禁中の元英国陸軍特殊部隊(SAS)隊員、ジョン・パトリック・メイソン(ショーン・コネリー)の協力が必要だった。CIAに陥れられた過去を持つメイソンは当初協力を拒んで逃走をはかるが、グッドスピードはなんとか彼の信頼を勝ち取り、二人は海軍特殊部隊シールズと共にザ・ロックへと潜入する…。
[編集] キャスト
- ジョン・パトリック・メイスン:ショーン・コネリー
- スタンリー・グッドスピード:ニコラス・ケイジ
- フランシス・X・ハメル准将:エド・ハリス
- アンダーソン中佐:マイケル・ビーン
- トム・バクスター少佐:デヴィッド・モース
- ウォマックFBI長官:ジョン・スペンサー
- アーネスト・パクストンFBI局長:ウィリアム・フォーサイス
- フライ大尉:グレゴリー・スポールダー
- シェパード(Navy Seals):ダニー・ヌッチ
- F-18パイロット:ジェームズ・カヴィーゼル
- 連邦最高裁長官:フィリップ・ベイカー・ホール
- 大統領:スタンリー・アンダーソン
- ジェイド:クレア・フォーラニ
- ロンナー:ザンダー・バークレー
[編集] 裏話
- 本作はアルカトラズ刑務所という実在する施設をテーマにしているが、外観、独房部屋といったごく一部のシーンを除いては撮影の許可がアメリカ政府から下りなかったため、大半がセットか違う場所での撮影である。
- テロリストはVX搭載のミサイルを持っているため、ペンタゴン高官がその有毒ガスの危険性を説明するが、その内容は誇張されている。詳しくはVXの項を参照されたし。
- ゲームクリエイターとして有名な小島秀夫は、世界的にヒットしたビデオゲーム『メタルギアソリッド』の制作に取り掛かる前に、ゲームの制作スタッフと一緒にこの映画を見に行ったそうである。そのためか、特殊部隊の潜入シーンや細菌兵器貯蔵庫など本作と似たシーンがゲーム中に登場する。
- 2005年に映画化された、福井晴敏の小説作品:『亡国のイージス』も、「アメリカ軍の化学兵器を搭載したミサイルが反乱軍に奪われる。大都市が標的にされて政府に要求が出される。このテロを阻止するために主人公が2人だけ敵地で戦う。主人公は敵地の内部を熟知している。化学兵器を無力化するためには特殊焼夷弾で空爆するしかないので最後の手段としてこれを積んだ戦闘機が発進する。ギリギリで主人公が化学兵器を確保する。空爆が迫っているので必死で信号を送る。大あわてで攻撃中止が命令される」といったように、この映画の影響が随所に見て取れる。
カテゴリ: アメリカ合衆国の映画作品 | 1996年の映画 | アクション映画