シモン (ハスモン朝)
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ハスモン朝のシモン(? - 紀元前135年)はマカバイ戦争においてユダヤ人を指導したユダ・マカバイの弟でセレウコス朝からの独立を達成したハスモン朝イスラエルの最初の統治者(在位,紀元前142年-紀元前135年)となった人物。
シモンは父や兄とともにセレウコス朝に対する蜂起に立ち上がり、父と兄の没後にユダヤ人のリーダーとなった。セレウコス朝がユダヤ人の自治を認めたことで独立が達成され、指導者のシモンがそのままユダヤの統治者となった。『マカバイ記』1によれば、祭司たちと民衆たちの全面的な賛同を得てハスモン朝の統治が始められたというが、これはあくまでハスモン朝側の意図が含まれた文書であることを勘案する必要があるだろう。
シモンが元老院へ使者を派遣したため、この独立政府は共和制ローマにおいて承認され、セレウコス朝からの独立が国際的にも認められる形になった。
シモン自身は二人の息子とともに、紀元前135年に義理の息子プトレマイオスに暗殺され、その権力は三男のヨハネ(ヨハネ・ヒルカノス1世)が継承することになる。
前代の指導者: ユダ・マカバイ |
ハスモン朝の指導者 (紀元前142年-紀元前135年) |
次代の統治者: ヨハネ・ヒルカノス1世 |