シン (北斗の拳)
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シンは、漫画『北斗の拳』に登場する、架空の人物。
[編集] 声の出演
[編集] 人物
南斗六聖拳「殉星」の男。愛に全てを懸ける宿命を背負う。南斗聖拳の使い手。(新劇場版・新OVAでは、「南斗孤鷲拳」の使い手としてデビュー。)
故リュウケンからの戒めを破って北斗と争い、北斗神拳を伝承した直後のケンシロウを一蹴した実力の持ち主。ケンシロウの胸に刻まれた七つの傷は彼によるものである。
ユリアを強奪し、彼女ひとりの愛を得るがために与えうる全てを与えようとした。そのために凶悪非道の暴力組織KINGを統率して関東一円を支配、自らも「KING」と名乗る。略奪と殺戮の限りを尽くし、ユリアのためだけの街"サザンクロス"を築き上げたが、それでも彼女の心がケンシロウから離れないことを悟ると、復讐心と執念を身に着けたケンシロウとの再戦に敗れた後、自ら居城より身を投じ命を絶った。また、後にわかったことではあるが、彼のユリア強奪はジャギの甘い口車に乗せられて、凶悪な悪魔と化したためである。
1983年の原作連載初期からアニメ版も通して、作中において流派名は一切付けられてはおらず、「南斗聖拳 シン」と呼称されていたが、後から登場してきた南斗の使い手との話を合わせるため、愛に殉じる宿命を背負う南斗六聖拳「殉星」の男であることが連載途中で、「南斗孤鷲拳」という流派名に至っては連載から3年後に刊行された、特別編集の解説書で追加設定された。
南斗獄屠拳(アニメでは南斗獄殺拳)、南斗千首龍撃など、切断より貫通をメインにしている突き刺し型の奥義を使う。『 外部から突き入れ破壊する。』という南斗聖拳の定義が合致する正統な拳法であり、「孤鷲拳」だけでなく南斗一〇八派の複数の流派をも習得しているようだ。アニメ版では、飛び蹴り系の殺人技である南斗飛燕斬や、拳の連続打撃で敵を砕く南斗飛竜拳も披露している。
手技あり足技ありと万能無敵の感で権力の頂点に立ったシンであったが、拳王(ラオウ)の手がKINGの本拠地・サザンクロスにも及ぶと知ると、まともにやってもまず敵わぬと判断し、ユリアを守るため南斗五車星の戦士たちに彼女を託し、ラオウが追わないように敢えてユリア殺しの悪名を被ってケンシロウとの再戦に臨む。恋うこと故に果てていく― 「殉星」の哀しきまでの意地であった。ケンシロウにとっては「同じ女を愛した男」であり最初の強敵(とも)でもあって、その遺骸は自らの手で埋葬してやった。
なお、アニメにおいては彼とケンシロウは兄弟のように育った幼馴染であるといった設定がなされていたが、この設定では閉鎖的でなおかつ南斗との交流に慎重であった北斗家が一体何処で南斗のシンと交流していたのかと言う疑問が残る。しかし、シンとケンシロウ、そして南斗正統血統であるユリアをからめた北斗家と南斗の交流に関しては、後付けのエピソードが登場する(サウザーやジュウザなども)ため、様々な諸説があり慎重な考証を要する。