ジェームズ・セス
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ジェームズ・セス(James Seth, 1860年5月6日 - 1924年7月24日)はイギリス・スコットランドの哲学者。イギリスにおけるヘーゲル主義者(観念論哲学)としてしられ、イギリス哲学の伝統といえる経験論に対向していった。実兄のアンドリュー・セスも観念論研究で有名な哲学者である。一般に兄に比べると、知名度業績ともに劣っているとされるが、イギリスの観念論研究において触れなくてはならない名であろう。
エディンバラの出身。兄を追うように1876年にエディンバラ大学に入学。兄と同様に、哲学を専攻し首席で卒業した。兄と同様に彼も、ドイツに留学。観念論研究に費やす。各大学で教鞭をとった後、1891年にエディンバラ大学の倫理学教授に就任。1919年まで教鞭を取っていた。兄は、形而上学が専門だったのに対して、彼は観念論哲学の倫理学に興味持っていた。兄と共に、スコットランド・エディンバラで哲学の名をとどろかしていた。これは、グラスゴーにおけるケアード兄弟と同様といえよう。
[編集] 著作
- 「倫理学的要求しての自由」(1891)主著。
- 「倫理学原理研究」(1894)
- 「英国の哲学者と学派」(1912)
- 「倫理と宗教のエッセー」(1926)遺作。