スペオペ宙学
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スペオペ宙学( - ちゅうがく)は永井豪の漫画作品。週刊少年サンデー(小学館)に連載(1978年-1979年)。基本的にはギャグ漫画。
宇宙を舞台にしたSF小説であるスペースオペラを略したスペオペという名称を持つ宇宙の学校、スペオペ宙学が舞台のドタバタコメディである。物語は基本的には『ハレンチ学園』のアップデート版という感じで進む。主人公のドン・宙太の話が多いが、あまりまとまりはなかった。ヒロインの竜子・スカイウォーカーは水着のような衣装を普段着にしており、エロティックな描写は健在。名前の通り『スターウォーズ』の影響をかなり受けている。第1話から隣のクラスと戦争となり、それを察知したPTAが介入するなど、それまでの永井作品が受けた抗議を逆手に取ったような演出がなされた。また被差別階級として描かれるアガゾス星人とそれをめぐる対立が後に戦争に発展するなどバイオレンス描写も残っている。ただし、それまでの度重なる抗議のためかあまり派手な描写にはなっていない。数話で一つのまとまった形で話を完結、もしくは1話完結方式をとり、当時の少年マンガによくあった「読み切り」と「続き物」との中間に位置する形式である。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] あらすじ
宇宙、学園星空間に浮かぶスペオペ宙学はさまざまな星から生徒が通う学校である。そこにかようドン・宙太は将来宇宙騎士を目指す腕白少年。取り巻きのモス・モスキーとスケコンHをしたがえ、宙学を常に騒動に陥れる。先生も各種異星人からなり、ホシゴジラなどたちの悪い先生がいっぱい。転校生の竜子・スカイウォーカーは運動神経抜群の美少女のため先生の格好のターゲットである。一目ぼれしたドン・宙太はなんとか竜子にいいところを見せようと張り切るのだった。
最終回は授業料値上げをもくろんだスペ宙側とPTAとの戦争となるが、1回で終了、後のエピローグは登場人物全員がただの地球人に変化していき普通の学校になるものの最後のコマだけスペオペ宙学に戻るという、暗喩的なものとなっている。
[編集] 登場人物
- ドン・宙太(- ちゅうた)
- 地球人の少年。結構ガラが悪く宇宙船をハコと呼び、カツアゲをする不良には汚物回収タンクを宝物として差し出すなど悪知恵も働く。透明人間薬を手に入れたらまっさきに覗きに使うなど健全なスケベ少年。女子にはあまり嫌われてはいない。女装も似合うことからどちらかといえば2枚目な主人公。
- モス・モスキー
- 獣人型宇宙人。身体が大きい。性格は温和でのんき。
- スケコンH(- エッチ)
- 竜子・スカイウォーカー(りゅうこ -)
- 竜帝国の姫。運動神経が抜群で容姿端麗、成績優秀という絵に描いたようなヒロイン。人間型宇宙人であり露出度の高い服装を好む。レズリング部(誤植にあらず)キャプテンを含む数々の運動部の主将をつとめる。剣の腕は超一流。
- 小蝶・ファンタジー(こちょう -)
- ドンと同級生の、頭部に蝶の羽根のような器官をもつ人間型美少女。相手をもんだりなめたりして力を失わせフォールするという女性専用格闘技のレズリング部に所属。
- ドクター ワインシュタイン
- アル中の科学者。キャラはアルフォンヌ。透明人間薬を作った。
- ホシゴジラ
- スペオペ宙学の教師。成績をたてに家庭教師を強要するなど卑劣で強欲。キャラはヒゲゴジラ。
- アガゾス先生
- 被差別民族アガゾス星人の先生。アガゾス星人はみな姓がアガゾス。魚類のような姿をしており口から火を吐く。どんなに活躍したとしても「アガゾス」だからという理由で報われない人。アガゾスクラスの担任をしている。
- 丸ゴリ先生
- 獣人型宇宙人の先生。怒りっぽく腕力で解決するタイプ。学年主任。
- ウナギル先生
- 電気ウナギ型宇宙人の先生。怒ると電撃を出す。
- ダーク・ダンガー
- 鎧に身を包んだスペオペ宙学校長。学費の大幅値上げをもくろむがPTAの介入を受け、最後はアガゾス先生に倒される。
[編集] 単行本
ほとんどが入手困難。現在はeBookJapan他の電子書籍版がダウンロード可能。
- コミックス
- 秋田書店・SUNDAY COMICS(全3巻)
- 英知出版・トラウママンガブックス 全1巻
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