スペシウム
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スペシウム (Specium) は、特撮テレビドラマ『ウルトラマン』に登場する、火星には存在するが地球上には存在しない架空の物質。
劇中でのムラマツキャップの台詞から、その存在が確認されるのみである。この時点では、地球人が知る限りでは火星のみ存在することになっている。バルタン星人はこの物質を嫌っており、彼らにとっては致命的な効果を持つことがうかがえる。
第2話「侵略者を撃て」において、科学特捜隊がバルタン星人との話し合いを試みた際、アラシ隊員に乗り移ったバルタン星人が「火星には我々の嫌いなものがあるので移住先にできない」ことを語った。この時、バルタン星人はその「嫌いな」ものが何であるかを隠したが、火星に在って地球には無いことから、それはスペシウムであるとムラマツキャップは推測した。そして、不死身とも思えたバルタン星人を一撃で抹殺したウルトラマンの光線もスペシウムによるものだと考え、スペシウム光線と呼ばれるようになったのである。さらに、第16話「科特隊宇宙へ」では、バルタン星人自身がスペシウム光線への対抗手段を身に付けたことを語っているので、ムラマツキャップの推測は正しかったのであろう。
スペシウム光線に関しては、ウルトラマン (架空の人物)#ウルトラマンの能力を参照のこと。
なお、『ウルトラマンメビウス』では、火星に進出した人類によってスペシウムの採掘と地球への輸送が行われ、防衛チーム「CREW GUYS」によって侵略宇宙人、怪獣に対しての攻撃兵器「スペシウム弾頭弾」として開発、使用されている。ただし、1発ではウルトラマンのスペシウム光線程の威力はなく、多数のスペシウム弾頭弾を直撃させないと目標を破壊出来ない。また運用する機体はオーバーテクノロジー『超絶科学メテオール』を用いた機体でなければならない。最終話ではファイナルメテオールとして、スペシウムエネルギーを増幅させる装置「スペシウム・リダブライザー」が登場した。この際増幅されたのがメビウスフェニックスブレイブの光線技とゾフィーのM87光線であった事から、スペシウム光線に限らず全てのウルトラ戦士の光線技がスペシウムエネルギーを基礎にしている事が伺える。