スライディング
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スライディング(Sliding)とは、走る動作を止める際に、地面に身体を擦り付けて静止することである。目標とする位置で安全・確実に静止するため、ブロックから逃れるためなどの目的で行われる。
[編集] 野球におけるスライディング
本塁へのスライディングは、主に走者が捕手の触球をかわしながら本塁に触れる目的で用いられる。足から滑り込み、身体の他の部分が捕手に触れる前に本塁に触れるスライディングや、捕手から離れた位置で滑り込み、手だけを本塁に触れさせるスライディングがよく見られる。
二塁・三塁へのスライディングは、次のような目的がある。
- 二塁打・三塁打を打った際に、足から滑り込み、ケガを防ぐよう確実に静止する。あるいは、塁を踏み越えてオーバーランすることを防ぐ。
- 盗塁の際に足から滑り込み、野手からの触球を逃れる。
- 打者が併殺打となりうる打球を打った際に、塁上にいる走者が野手の送球を妨げるためにスライディングを行う。ただし、故意に野手に接触する行為は守備妨害となり、塁上の走者自らがアウトになるだけでなく、打者走者もアウトになることがある。

打者走者の一塁へのスライディングは、本来全く必要性が無い。打者走者は一塁へ進塁する場合に限って、一塁に到達後、二塁へ進塁する意思がないと審判員が判断している限り、直ちに一塁へ戻ってくることを条件として、一塁を駆け抜けても、ボールを持った野手に触球されてもアウトにならない(これは打者走者のフェアグラウンド・ファウルグラウンドの立ち位置で判断するのではなく、審判員から見て打者走者に二塁進塁の意思があるか否かで判断する)。当然ながらスライディングよりも走りぬけたほうが速いから、早く一塁に達するために、通常はスライディングを行わず、そのまま一塁を踏んで駆け抜ける。しかし、チームの士気を高めるなどの意図で、一塁に頭から滑り込むヘッドスライディングを行う選手がいる(中には本気でセーフになるつもりで行う選手もいる)。ただ、胸部や首を負傷したり手を踏またれりする危険性あるので注意が必要である。また、高校野球では明らかにアウトの場合でも(中にはアウト確定後にまで)最後の打者が無意味に一塁にヘッドスライディングをするのが定番となっている。
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