出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
タブンは第二次世界大戦中にドイツで作られた有機リン酸系の神経ガス。化学式は C2H5OP(O)(CN)N(CH3)2で表される。猛毒であるが劇物に分類される。
無色~褐色の液体で、純物質は無臭であるが不純物が微量存在すると弱い果実臭がある。融点は-50℃、沸点は240℃で、有機溶媒に溶けやすく強酸・強塩基に分解されやすい。
G剤の一種である。G剤には他にも地下鉄サリン事件で使用されたサリンやソマンがある。それらに比べて毒性は弱いが、体全体から吸収され痙攣や呼吸困難など様々な症状に陥るため非常に危険である事には変わりはない。