チャド湖
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チャド湖の位置(赤矢印) |
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所在地 | チャド、ニジェール、 ナイジェリア、カメルーン |
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面積 | <1,500 km² | |||
周囲長 | -- km | |||
最大水深 | 7 m | |||
平均水深 | 2 m | |||
貯水量 | 72 km³ | |||
水面の標高 | 240 m | |||
成因 | 構造湖 | |||
淡水・汽水 | 塩湖 | |||
湖沼型 | -- | |||
透明度 | -- m |
チャド湖(ちゃどこ、フランス語: Lac Tchad、英語: Lake Chad)は、アフリカ大陸中央部に位置し、チャド、ニジェール、ナイジェリア、カメルーンにまたがる湖である。チャドの西部に位置し、ニジェール東北部との国境をなす。湖の中央部に4カ国の国境線が交差する。面積は大きいが、水深は浅い。最も深いところでも7mしかないために、面積が平均水深の変化に特に影響を受けやすく、季節によっても面積が変動する。
チャド湖は経済的に非常に重要であり、周辺の国々に居住する2000万人以上の人々に水を供給している。
ヨーロッパ人による最初の調査は1823年になされた。以来世界的に見ても非常に大きい湖の1つだったが、ここ40年で著しく面積が縮小した。1960年代には、26000 km²以上の面積があったが、2000年までには、1500 km²以下に落ち込んだ。これは、降雨量の減少や、チャド湖に中央アフリカ共和国から流れ込むシャリ川、ロゴン川およびチャド湖本体から灌漑用に汲み上げられる水が著しく増加したことを原因とする。1908年と1984年の二度にわたり、完全に干上がったことがあり、現在の平均水深は1.5 mである。このままでは、21世紀中には消滅するとも予想されている。
チャド湖には多くの浮島があり、カバやワニの生息地でもある。古くからサハラ隊商路の重要な中継基地。かつては漁業が盛んだったが、衰退しつつある。