ティラコレオ
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?ティラコレオ Thylacoleo |
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分類 | ||||||||||||||||
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ティラコレオ(Thylacoleo))またはフクロライオン(英名:Marsupial Lion)はフクロネズミ目(有袋目)ディプロトドン亜目(双門歯亜目)ティラコレオ科に属する絶滅した肉食性哺乳類。約2400万年前から約5万年前までの、漸新世から更新世までオーストラリア大陸に生息していた。現生のクスクス(ユビムスビ)に近縁である。
前肢の親指に太い鉤爪、上下の顎に門歯が発達した鋭い牙を持ち、活発な捕食者だったと想定されている。一方で、門歯の噛み合わせの形状がある種の植物食恐竜に類似している為、これを果実や木の葉を食べるおとなしい植物食の動物だったとする学説もあったが、発見された歯の磨耗の状況では肉食によるものであることが明らかで、植物食とは考えられず、現在では否定されている。
鋭い門歯が他の多くの肉食性哺乳類の犬歯の役割を果たし、これによって獲物に致命傷を与えたものと思われる。大きさはヒョウくらい、形状もよく似ていた。速く走ることができなかったため、獲物に忍び寄るか、木に登って待ち伏せをして飛び降り、襲撃したと考えられる。
学名は「有袋ライオン」の意味。近年オーストラリアを騒がせている未確認生命体「Marsupial Tiger Cat」をこの動物の生き残りだとする学者もいる。