テミス
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テミスは、
- ギリシャ神話の神、ティタンの一人。本項で紹介。
- テミス (小惑星):1853年にアンニーバレ・デ・ガスパリスによって発見された小惑星。
- テミス (衛星):1905年にウィリアム・ヘンリー・ピッカリングが"発見"を主張した土星の衛星(後に不存在が確認)。
- テミス (人工衛星):アメリカ航空宇宙局 (NASA) による、地球磁気圏観測プロジェクト。
テミス(Θέμις)は、ウラノスとガイアの娘でティタンの一人。 『神統記』によればゼウスの二番目の妻で、彼との間にホーライやモイライをもうけた。また、プロメテウスもテミスの子とする説もある。
「掟」を神格化した女神で正義の女神でもあるが、予言や神託を司る神ともされる。一説によると、アポロン以前にデルポイで神託を下していたのはテミスであり、アポロンに神託の術を伝えた師でもあったという。
ローマ神話における正義の女神ユスティティアと同一視されることがある。
掟を司るという事から、世界各国の法律に関する施設や書籍でその姿を見ることが出来る。例えば、日本国内では、最高裁判所や中央大学多摩キャンパス内にテミス像が存在する。手に持つ天秤は和と衡平を、剣は勇気と正義を象徴している。日本では右手で天秤を掲げ、左手に剣を下げる姿をした像が多いが逆のパターンもある。また目隠しは何事にも左右されない不偏を象徴する。日本では目隠しをしていない像が多い。なお弁護士バッヂににもこのテミスの天秤が描かれている。
[編集] 外部リンク
- M.G. Gallagher Law Library: Themis, Goddess of Justice(英語)
- The Role of Women in The Art of Ancient Greece (fjkluth.com): Themis and Her Impact on Greek Art and Culture(英語)
- Theoi Project (Theoi.com): Themis(英語)
- Greek Mythology Link: Themis(英語)