正義の女神
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
正義の女神(せいぎのめがみ)は、以下の神話に登場する女神である。
司法・裁判の公正さを表わす象徴・シンボルとして、古来より裁判所や法律事務所など、司法関係機関に飾る彫刻や塑像、絵画の題材として扱われてきた。この両女神はよく同一視される。同様の作品は日本国内にもいくつか存在する。
一般に正義の女神像は、目隠しをした女性が右手に剣を、左手に天秤を持つ(逆の場合もままある)。剣は法の厳しさや司法の権威・権力を、天秤は法の公正・公平を、目隠しは先入観や予断を持たないで裁く、法の理想を表現する人格的象徴として描かれてきた。稀(まれ)に目隠しのないものもあるが、法の理念をあらわす象徴として描かれた作品では目を閉じていることが多い。
英語では一般に固有の名前で呼ばれるよりも、単に Lady Justice (正義の女神)と呼ばれることが多く、固有の名前を用いるときは正義 (Justice) の語源ともなっているユスティティアと名付けられる場合が多い。タロットカードの大アルカナ・11番(または8番)「正義」に描かれている剣と天秤を持った女性も、この「正義の女神」を擬人化したものである。
テミスとゼウスの娘アストラエア ('Αστραία) やホーライの一人ディケ(ディケー Δίκη)も正義を司る女神ではあるため、ユスティティアと同一視されることもある。しかしこれらの女神が司法の象徴として扱われることは稀である。星座上でおとめ座に属するアストラエアは、隣りのてんびん座の天秤を持っている。
[編集] 外部リンク
- Origin of Lady of Justice(英語。Commonlaw.com)
- Images of Justice(英語。画像リンク)
- About.com: Greek Goddess Themis, Dike, Astraia, or Roman Goddess Justitia(英語)
- Google Answers: Q: brief history of the scales of justice
- The Society of Inner Light: The Justice Workings