ディンギル帝国
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ディンギル帝国(ディンギルていこく)は、アニメ『宇宙戦艦ヤマト 完結編』に登場する架空上の星間国家。地球からの距離3000光年に位置していた。
ディンギル人は、数千年前、地球に最初の文明を築いた「地球人」であった。そのため、皮膚の色は灰緑色であるが肉体の組成は地球人に酷似する。水惑星(アクエリアスかどうかは作中に指定なし)の地球への回遊による大洪水によって滅亡するところを先住ディンギル人の円盤によって救出されたが、やがて大恩ある先住ディンギル人を駆逐してディンギル帝国を築いた。その経験からか「自分の幸せのためには何をしてもいい」「強さが正義であり、強者のみが生残る権利がある」という一種の優生思想に凝り固まっていくようになった。
ディンギル帝国の国体には、元首である神官大総統を頂点とした高い宗教性にあり、その宗教性による求心力は絶大なものがあると言える。宗教による国家体制の維持は、現在の実在国家でも見られる強固な政治体制の一つであり、作品でのディンギル帝国という位置付けに現実性と存在感を与えている。
元首は世襲であり、本シリーズの他作品で認められるような一代元首という設定ではない。作品中の元首はルガール神官大総統であって、後継者として長男のルガール・ド・ザールが登場している。
ディンギル帝国の最大の武器は、水雷戦隊の発射するハイパー放射ミサイルで、真田志郎が「対ハイパー放射ミサイル艦首ビーム砲」を発明するまで無敵とも言える兵器であった。