トリクロロ酢酸
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
トリクロロ酢酸 | |
---|---|
![]() |
|
IUPAC名 | Trichloroethanoic acid |
分子式 | C2HCl3O2 |
分子量 | 163.4 g/mol |
CAS登録番号 | [76-03-9] |
形状 | 白色固体 |
密度と相 | 1.6 g/cm3, |
相対蒸気密度 | 5.6(空気 = 1) |
融点 | 58 °C |
沸点 | 198 °C |
SMILES | ClC(Cl)(Cl)C(O)=O |
出典 | 国際化学物質安全性カード |
トリクロロ酢酸(TCA)(trichloroacetic acid)は、酢酸のメチル基の3つの水素原子を塩素原子に置換したカルボン酸である。示性式はCCl3COOHである。
常温で白色結晶である。潮解性、腐食性を持つ。水によく溶けるほか、エタノール・エーテル類にもよく溶ける。
カルボン酸としては酸性が強く、酢酸の約1万倍の強さである。
触媒の存在下、酢酸に塩素分子を反応させることで合成される。
- CH3COOH + 3Cl2 → CCl3COOH + 3HCl
生化学の分野ではDNAやRNA、タンパク質等の沈殿剤として利用されることがある。またナトリウム塩は除草剤としても用いられることがある。
アメリカでは一般的だが、美容整形として人工的に皮膚を火傷させるTCAピ-リング(皺消し)に用いられている。
カテゴリ: 有機ハロゲン化合物 | カルボン酸 | 化学関連のスタブ項目